
クレジットカードを利用すると、ポイントが貯まる・支払いを先延ばしできるなどのメリットがあります。今回は、クレジットカードで支払える税金の種類やメリットなどについて解説します。
クレジットカードで支払える税金は?
税金って「現金で払うもの」と思っている方も多いかもしれませんが、最近ではクレジットカードでの支払いができる税金も増えてきています。まずは、クレジットカードでの支払い可能な主な税金を見てみましょう。●クレジット払いが可能な主な税金
・申告所得税および復興特別所得税
・相続税や贈与税
・法人税や消費税および地方消費税
・住民税
・自動車税・軽自動車税
・固定資産税
・不動産取得税
など
クレジットカードで税金を納める場合は、国税、地方税それぞれの専用サイトから手続きできます。
国税とは、国に納める税金のことです。所得税や消費税、相続税などがあります。
地方税とは都道府県や市区町村に納める税金のこと。主なものは、住民税、固定資産税、不動産取得税、自動車税・軽自動車税などがあります。
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クレジットカードを利用するメリット
クレジットカードで税金を支払うと、以下のようなメリットがあります。1:ポイントが貯まる
税金の支払いは、結構まとまった金額になる場合が多いです。そんなとき、還元率の高いカードであれば、支払った分に応じてポイントがどんどん貯まります。例えば、1%還元のカードなら、10万円の税金を支払うと1000円分のポイントに。実質的に納付する税額が減り、節税効果があると言えるでしょう。2:支払いを先延ばしできる
クレジットカードのいいところは、「今すぐに現金がなくても支払いができる」ところ。一時的に手元の資金に余裕がないときでも、翌月の引き落とし日まで支払いを先延ばしできるのは心強いポイントです。急な出費と重なったときの「つなぎ」として活用できます。3:分割払いやリボ払いも選べる
「一括で払うのはちょっとキツい……」というときは、分割払いやリボ払いを選ぶことも可能です。もちろん手数料はかかりますが、「無理のないペースで払いたい」ときには検討する価値があります。ただし、金利手数料が高めなので、計画的に利用しましょう。
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4:ネットで納税できる
クレジットカードでの納付は、ネットで24時間いつでも手続きできます。わざわざ窓口に行く必要もなく、雨の日や忙しい日でも安心です。しかも、納付書を持ち歩かなくて済むので「忘れた……」という心配もありません。「カードの還元率」と「手数料」に注意
税金の支払いをクレジットカードで行うと、便利なだけでなくポイントが貯まるメリットもあります。ただし、手数料がかかるため、「カードの還元率」と「手数料」のバランスを考えることが大切です。以下のポイントを押さえて、上手に活用しましょう。税金をクレジットカードで支払うと、以下のとおり決済手数料がかかります(税込み)。
【決済手数料】
国税は以下の手数料がかかります。
・1〜1万円:99円
・1万1〜2万円:198円
・2万1〜3万円:297円
・3万1〜4万円:396円
・4万1〜5万円:495円
地方税は以下の手数料がかかります。
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・1万1〜2万円:123円
・2万1〜3万円:205円
・3万〜4万円:288円
・4万1〜5万円:370円
上記の金額以降も同じように1万円を超えるごとに決済手数料が加算されていきます。そのため、ポイント還元率が1%以上のカードを使えば、実質的に損をせずに支払いができます。
ただしクレジットカードでの分割払い(3回、5回、6回、10回、12回)やリボ払いは、年利15%前後の手数料がかかることが多く、ポイント以上のコストが発生する場合もあります。また、クレジットカードでの2回払い、ボーナス払いは利用できないため注意しましょう。いずれの場合も、支払い方法をよく確認し、ムリのない範囲で選ぶことが大切です。
文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))