会社でわずか275gの赤ちゃん猫を保護→数ヶ月後、元気に成長した姿にほっこり

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2025年04月07日 16:20  女子SPA!

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女子SPA!

黒猫あんずちゃん
【今日のにゃんこタイム〜○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.166】

 栄養不足や貧血に陥りながらも、よく生き延びてくれた――。保護当時を振り返り、愛猫あんずちゃんをあらためて優しく包み込んだのは、飼い主の「きのひとまる」さん(@KINOHITOMARU)。

 体重わずか275gの小さな命は「あんず」と命名されました。それこそが元気な大人にゃんこへの記念すべき一歩となったのでしょう。あんずちゃんと飼い主さんの出会いから現在までを聞きました。

◆母猫たちとはぐれた子猫を会社の敷地内で保護

 2024年11月上旬、飼い主さんが働く会社の敷地内では、母猫と子猫4匹の姿を見かけるようになりました。

 それから2、3日ほどが経った、11月7日。朝から子猫が1匹だけで鳴いており、ほかの猫の姿は見当たらないことに気がついた飼い主さんは保護を決意します。

「この日は特に寒く、このままでは死んでしまうと思ったんです」

 あんずちゃんは飼い主さんの同僚が用意していた段ボールの上に乗って、力いっぱい母猫やきょうだい猫を呼んでいたようでした。保護時には鳴き疲れたのか、丸まりながらぐっすり眠っていたそうです。

「怖がらせないようにそっと近寄りましたが、逃げる様子は全くありませんでした。ひざ掛けを敷いた段ボールに入れても、鳴かずにじっとしていましたね」

◆275gの小さな命をつなごうと奮闘

 そのときの体重は、たったの275g。目は充血しているだけでなく、目やにも見られました。動物病院ではノミや寄生虫の駆除を行ってもらうとともに、皮膚病の一種である「皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)」への塗り薬を処方してもらったと回想します。

 自宅にはすでに3匹の先住猫がいたため、あんずちゃんにはしばらくケージで過ごしてもらうことに。

「翌日、ケージ内には仰天するほど大量な、ノミの死骸がありました。体についた死骸は、負担にならないよう気をつけつつ、ノミ取りブラシで取り除きました。小さい体で、よく頑張ってくれた」

 ノミに血を吸われて貧血状態になっていたあんずちゃんにとって、食事をしっかり摂ることは重要なミッションです。

「すごくお腹が空いていたようで、お腹がポンポコリンになるまでミルクを飲んでいました。哺乳瓶が噛みちぎられた時は爆笑してしまいました」

 お迎え当初からあんずちゃんは人間を怖がらず、喉を鳴らしながら甘えてきてくれたそう。飼い主さん家族は心細い思いをさせないよう、就寝時以外、常に誰かがあんずちゃんと一緒に過ごすことを心がけました。

「夜勤の仕事をしている息子は、昼間の担当。朝と夜は、旦那と私のどちらかがそばにいました」

◆大人しかった保護時が懐かしいほどの活発にゃんこに!

 手厚いケアを受けたあんずちゃんは徐々に回復し、まるで別猫かと思うほどの活発にゃんこに成長。

「体に登ってきますし、ご飯の催促もうるさいぐらいです(笑)。全速力で走り回り、華麗なジャンプまで披露してくれます。丸くなりながら大人しく過ごしていたころが懐かしい……(笑)」

 ただし、甘えん坊な性格は変わっていません。飼い主さんたちが近くにいると、自ら膝や肩に乗ってくるなど、積極的にスキンシップを取ってくれます。

「全部がかわいいですが、大好きな夫に自分からくっつき、一緒に寝ている姿がとりわけかわいいです」

◆幸運の“鍵しっぽ”とともに、末長く幸せな猫ライフを…

 生後間もないころに、母猫に踏まれて曲がったと思われる“鍵しっぽ”も、あんずちゃんのチャームポイントのひとつ。

「小さな体で一生懸命生き延びてくれたこと、私につながってくれたこと、すべてに感謝しかないです」

 これからは先住のお姉ちゃん猫たちとのんびりまったり、元気にマイペースに過ごしてほしい。そう願う飼い主さんの優しい気持ちは、あんずちゃんの心にもしっかりと届いているはずです。

<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>

【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291

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