アーセナル加入後は負傷離脱を繰り返している冨安健洋 [写真]=Getty Images アーセナルの今夏の移籍市場での動向に注目が集まっている。
主力級に負傷者が続出しながらも今冬の移籍市場では新戦力を獲得しなかったアーセナル。その結果、直近ではスペイン代表FWミケル・メリーノが慣れないセンターフォワード(CF)を務めるなど、厳しい台所事情での戦いを余儀なくされている。残り7試合となったプレミアリーグでは、首位リヴァプールとの勝ち点差が「11」まで開き、逆転優勝は極めて難しい状況だ。
そんなアーセナルだが、来たる夏の移籍市場では前線を中心に大型補強に乗り出す可能性が高いと見られており、チームを率いるミケル・アルテタ監督も「大きな夏になるだろうし、我々はとても興奮している」などと明言。エドゥ氏の電撃退団以降空席となっていたスポーツディレクター(SD)には、長年アトレティコ・マドリードの補強戦略を支えたアンドレア・ベルタ氏が就任し、着々と準備を進めている。
イギリスメディア『TNTスポーツ』が6日に報じたところによると、ベルタSDは今夏に最大5名の新戦力を獲得するべく動いているとのこと。CFと左ウイング(WG)、守備的MFの補強が優先事項となっており、すでに複数選手への関心が明らかになっている。CFはスウェーデン代表FWアレクサンデル・イサクがトップターゲットと報じられているが、ニューカッスルが要求する1億5000万ポンド(約282億円)という移籍金を考慮し、より安価での獲得が可能なスポルティングのスウェーデン代表FWヴィクトル・ギェケレシュやライプツィヒのスロベニア代表FWベンヤミン・シェシュコの動向も注視しているようだ。
また、守備的MFはレアル・ソシエダ所属のスペイン代表MFマルティン・スビメンディが有力候補となっており、すでに交渉が進行中とも報じられている。左WGについてはアスレティック・ビルバオ所属のスペイン代表FWニコ・ウィリアムズに具体的な関心を寄せているようだ。
スペインサッカーに精通するジャーナリストのギレム・バラゲ氏はベルタSDについて「彼はトップクラスの交渉人であり、業界でも最高の一人と考えられている。経験豊富で勤勉、そして非常に勇敢な人物だ」と言及。それでも、ファイナンシャル・フェアプレーやプレミアリーグの収益と持続可能性に関する規則(PSR)を考慮すると、大型補強のためには既存戦力の売却が必須になると指摘している。
イギリス紙『ミラー』によると、すでにセルティックとの事前契約締結が発表されたスコットランド代表DFキーラン・ティアニーに加え、ガーナ代表MFトーマス・パルティとイタリア代表MFジョルジーニョもフリーで退団する見込みとのこと。他クラブへレンタル移籍中のポルトガル代表DFヌーノ・タヴァレスやベルギー代表MFアルベール・サンビ・ロコンガ、ポルトガル人MFファビオ・ヴィエイラ、イングランド人FWリース・ネルソンも退団の可能性が高いようだ。
また、ウクライナ代表DFオレクサンドル・ジンチェンコや日本代表DF冨安健洋、ポーランド代表DFヤクブ・キヴィオル、ベルギー代表FWレアンドロ・トロサールの去就も現時点では不透明だという。