ロッテドラフト4位・坂井遼(撮影=岩下雄太) 「まずは体重を増やすんですけど、脂肪だけではなくて筋肉量も同時に上げていく方針で今はやっています。高校の時(の体重)は76キロから78くらいだったので、今は86ぐらいなので10キロくらい増えましたね」。
ロッテのドラフト4位・坂井遼(関東第一高)は、プロの世界で戦うための体づくりに励んでいる。体重は「88キロくらいまで増やして、そこからどんどん調整になっていくと思います」との考え。
体重が増えたこと、体が大きくなったことで、投球面で自身の体を操るのが難しかったりするのだろうかーー。
「そうですね、まだ体を扱いきれていないところがあって、球速が出ていないのもあるんですけど、それも慣れるのも時間だと思うので、そこかなと思います」。
ブルペンで「意識していることは再現性を高めるというのと、体を全体で使って、楽にボールを投げることを意識してやっています」とのことだ。
昨年12月に行われた新入団選手発表会で、2種類のストレートを投げ分けていると教えてくれたが、プロでも2種類のストレートを投げ分けていく考えなのだろうかーー。
「まずは速い真っ直ぐを極めてからの話だと思うので、まずは速い真っ直ぐを極めていこうかなと思います」。
変化球は高校時代、2種類のスライダー、カーブ、チェンジアップなどを投げていたが、「変化球を投げ出し始めたのは最近なので、感覚はあやふやなんですけど、ここから投げて感覚を出していきたいと思います」と話した。
ロッテの高卒投手陣でいえば、坂井の1学年先輩にあたる2年目の木村優人は今季、開幕一軍を掴み、3月30日のソフトバンク戦で1回を無失点に抑えプロ初勝利を挙げれば、高卒3年目の田中晴也は開幕先発ローテーション入りを掴み、高卒5年目の中森俊介も3月28日のソフトバンクとの開幕戦で2回を無失点に抑え勝ち投手になるなど、近い世代の投手が一軍での活躍が目立つ。
坂井も先輩たちに続きたい思いがあるのか訊くと、「思いますけど、怪我はしないようにと思っています。怪我だけしないように、ゆっくりやっていきたいと思います」と冷静だ。
寮に戻ってからは一軍の試合を観たり、その日の振り返りを行い、「今日の調子がどうだったから明日はこうしようとかそういうことを振り返っていますね」と次の日に向けて自身の考えをまとめた上で練習に臨んでいる。
1年目の今季、「まずは怪我をしないで、やっていきたいと思います」と坂井。将来は木村、田中晴、中森らとともに中心を担う存在になるため、まずは土台をしっかりと固めていく。
取材・文=岩下雄太