声優も思わずビックリ! NVIDIAの「GeForce RTX 50 Laptop」搭載ノートPCで快適になるのはゲームだけでない! 動画編集や生成AIも驚きの速度に

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2025年04月08日 15:21  ITmedia PC USER

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NVIDIAがコンシューマー向けイベントを開催

 NVIDIAが4月5日、eスポーツスクエア秋葉原(東京都千代田区)においてコンシューマー向けイベント「NVIDIA Gamer Day」を開催した。NVIDIAがこのようなイベントを開催するのは約1年前の「NVIDIA GeForce Day」以来で、今回は最新の「GeForce RTX 50シリーズ」の特徴をアピールすることが目的だ。


【その他の画像】


 本イベントに先立って、同社はメディア向けにノートPC向けの「GeForce RTX 50 Laptop GPU」の説明会を行った。この記事では、メディア向け/コンシューマー向け両方のイベントの様子をお伝えする。


●GeForce RTX 50 Laptop GPUは“何が”スゴい?


 今回のイベントの主役は、GeForce RTX 50シリーズの中でも、ノートPC向けのGeForce RTX 50 Laptop GPUだ。デスクトップPC向けの製品(グラフィックスカード)は1月下旬から順次出荷が始まっており、いち早く入手しようとした人による“争奪戦”も記憶に新しい。並行して、PCメーカーからも搭載デスクトップPCが登場している。


 先述の通り、GeForce RTX 50 Laptop GPUシリーズを搭載するノートPCは3月下旬に出荷が始まったばかりだ。今回のイベントは同シリーズを搭載するノートPCの日本における“初披露”の場でもある。


 GeForce RTX 50 Laptop GPUシリーズに関する説明は、NVIDIAの澤井理紀氏(テクニカルマーケティングマネージャー)が担当した。


 澤井氏のプレゼンテーションの要旨は以下の通りだ。


 GeForce RTX 50 Laptop GPUシリーズは、電力効率と性能において前世代(GeForce RTX 40 Laptop GPUシリーズ)と比べて大きな飛躍を遂げている。ゲーミングでは「DLSS(Deep Learning Super Sampling) 4」のマルチフレーム生成と、ノートPC向けの最新版「Max-Qテクノロジー」を組み合わせることで、「GeForce RTX 5070 Laptop GPU」搭載ノートPCであれば、前世代のフラッグシップ「GeForce RTX 4090 Laptop GPU」搭載ノートPCと同等のパフォーマンスを半分の電力で実現できる。AIにおいても、従来よりも2倍複雑なモデルを2倍の速度で処理できる性能を秘めている。


 GeForce RTX 50シリーズでは、新しい「Blackwellアーキテクチャ」を採用している。Blackwellにはさまざまな新機能が搭載されており、AIのための「Tensorコア」は、新たにFP4(4bit浮動小数点)演算をサポートし、これまでよりも大きなAIモデルを扱いやすくなった上、(ピーク時の)AI処理性能が最大1800TOPS(毎秒1800兆回)と高速だ。また、ビデオエンジンもアップデートされ、4:2:2のカラーフォーマットに対応した。5090 Laptop GPUなら、エンコーダーを3基も搭載している。 Blackwellによって実現可能になったテクノロジーの1つが、DLSSにおけるマルチフレーム生成だ。これはAIによって複数フレームを生成することで、ゲームやコンテンツ制作におけるグラフィックスパフォーマンスを大きく引き上げる技術で、Blackwellアーキテクチャはこのマルチフレーム生成のために最適化されている。強化されたTensorコア、正確なタイミングでフレームを切り替えるハードウェアベースの「グリップメータリング」、AIとグラフィックスを効率良く実行させるための「AI管理プロセッサ」、これらのハードウェアとDLSSのAIソフトウェアが連携することで、品質と性能が高いマルチフレーム生成を実現している。 マルチフレーム生成によってグラフィックスパイプラインが大きく変わり、最初のフレームの4分の1だけが従来方式でレンダリングされ、残りの4分の3がAIによる超解像度で再構築され、続く最大3フレームの全体がAIによって新たに生成される。全体的に見ると、DLSS 4では表示されるピクセルの16分の15、約94%のピクセルがAIによって再構成または生成される。


 実際のゲームでDLSS 4の機能をフル活用すると、DLSSを使わない場合と比べてフレームレートが最大8倍に向上する。1つ前の世代の「DLSS 3.5」と比べてもフレームレートは最大1.7倍向上する。さらに、DLSS 4では(超解像処理時に)「トランスフォーマーモデル」を導入することで、画質をさらに高めている。 DLSS 4の採用は、これまでのDLSSよりも早いペースで進んでおり、3月の時点で100以上のゲームやアプリがマルチフレーム生成に対応している。そしてさらに多くのタイトルが続々と対応予定である。 NVIDIAは、2017年に初代Max-Qテクノロジーを発表して以来、長い間ノートPCの電力効率向上に取り組んできた。GPUの世代が変わるごとに、電力効率をさらに高めるイノベーションや新機能を取り込んでいる。Blackwellにおいても、それは同様だ。


●未発売品を含むゲーミングノートPCが多数展示


 会場の後方には、GeForce RTX 50シリーズを搭載するゲーミングノートPCや、GeForce RTX 50シリーズを備えるグラフィックスカードを搭載する既成/自作のデスクトップPCの実機が展示されており、自由に試すことができた。


 出展していたメーカーは5社で、今後発売予定の「日本未発売モデル」も見受けられた。


日本エイサー


 日本エイサーは、16型ゲーミングノートPC「Predator Helios 16 AI」と18型ゲーミングノートPC「Predator Helios 18 AI」を展示していた。


 いずれもCore Ultra 200HXプロセッサとGeForce RTX 50 Laptop GPUを搭載した最新モデルで、日本語の公式サイトもオープンしている。今後、日本でも発売される予定だ。


ASUS JAPAN


 ASUS JAPANは16型ゲーミングノートPC「ROG Zephyrus G16」「ROG Strix SCAR 16」と、18型ゲーミングノートPC「ROG Strix SCAR 18」の最新モデルを展示していた。


 ROG Zephyrus G16は既に発売済みで、GeForce RTX 50 Laptop GPUシリーズを搭載するゲーミングノートPCとしては最も薄い約14.9mmのボディーと、約1.95kgの軽量設計が特徴だ。


 ROG Strix SCAR 16/18については、4月下旬の発売を予定しており、現在販売予約を受け付けている。


日本ギガバイト


 日本ギガバイト(GIGABYTE)は、16型ゲーミングノートPC「AORUS MASTER 16」と18型ゲーミングノートPC「AORUS MASTER 18」の他、GeForce RTX 5090搭載ビデオカード「AORUS GeForce RTX 5090 MASTER ICE 32G」を搭載した自作ゲーミングPCの製作例を展示していた。


 AORUS MASTER 16/18はCore Ultra 200HXプロセッサとGeForce RTX 50 Laptop GPUを搭載した最新モデルで、既に販売を開始している。


エムエスアイコンピュータージャパン


 エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)も、16型ゲーミングノートPC「Vector 16 HX AI A2XW」と18型ゲーミングノートPC「Titan 18 HX AI A2XW」の他、GeForce RTX 5090搭載グラフィックスカード「GeForce RTX 5090 32G SUPRIM SOC」を備える自作ゲーミングPCの製作例を展示していた。


 Vector 16 HX AI A2XWとTitan 18 HX AI A2XWは共にCore Ultra 200HXプロセッサとGeForce RTX 50 Laptop GPUを搭載した最新モデルで、既に販売を開始している。


サードウェーブ


 サードウェーブは、18型ゲーミングノートPC「GALLERIA UL9C-R59」の他、GeForce RTX 5070を搭載したゲーミングデスクトップPC「GALLERIA XA7C-R57」、GeForce RTX 5080を搭載したゲーミングデスクトップPC「GALLERIA XA7C-R58」を展示していた。いずれも既に発売済みだ。


 GALLERIA UL9C-R59はCore Ultra 9 275HXとGeForce RTX 5090 Laptop GPUを組み合わせたハイエンドモデルで、主にクリエイターの利用も視野に入れているという。


●DLSS 4やローカルLLMなどのデモを実演


 各メーカーが展示しているPCでは、GeForce RTX 50シリーズの新機能を生かしたデモンストレーションが行われていた。


 DLSS 4のデモンストレーションでは、「Marvel's Spider-Man 2」(Insomniac Games/ソニー・インタラクティブエンターテインメント)が使われていた。DLSSフレーム生成を「4x」にするとマルチフレーム生成が有効になり、平均で600fpsを超えるフレームレートを記録した。


 他にもGeForce RTX 50シリーズで大規模言語モデル(LLM)をローカル実行するデモや、4:2:2フォーマットを含む複数の動画を同時にエンコードするデモも行われた。


●声優の黒木ほの香さんがGeForce RTX 50シリーズの新機能を体験


 NVIDIA Gamer Dayでは、澤井氏によるプレゼンテーションや出展社によるトークセッションなどが行われたが、ここではゲーム好きで声優e-Sports部員でもある声優の黒木ほの香さんがゲストとして登場した「GeForce RTX デモセッション」の様子を紹介する。


 このセッションではふり〜だ氏が司会を、澤井氏が解説を務めた。黒木さんのファンも多く詰めかけ、会場は満員となった。


 「Overwatch 2」や「Apex Legends」などのFPS(一人称視点シューティングゲーム)/TPS(三人称視点シューティングゲーム)をよくプレイしているという黒木さん。そこで、「Cyberpunk 2077」を使ってDLSS 4の威力を体感してもらうことになった。


 このゲームは重量級タイトルとして知られており、DLSSがオフの状態では、フレームレートが40fps前後しか出ず、プレイ時にやや残像が見られる


。しかし、DLSS 4のマルチフレーム生成を有効にすることで、フレームレートが約6倍の240fps前後まで向上し、より快適にプレイできるようになった。


 黒木さんも、DLSSオフでは勝てなかったボクシングに、DLSS 4を有効にすると勝利できていた。「パリィがやりやすくなった」という。


 次に、NVIDIAが提供している「NVIDIA Broadcast」のデモが行われた。


 NVIDIA Broadcastは、動画配信者向けのフリーツールで、暗い室内でもキーライトが当たっているかのように映像を修正する「仮想キーライト機能」や、視線を常に中央に固定する「アイコンタクト機能」、被写体を常に画面の中央に捉えて適切にトリミングしてくれる「オートフレーミング機能」など、さまざまな機能が用意されている。


 最後に、2D/3Dアニメーションツール「Blender」に画像生成機能を埋め込んだものを使い、左側のウィンドウで簡単な構図を指定するだけで、右側に美しくレンダリングされた画像が生成されるデモンストレーションが行われた。


 黒木さんが左側のウィンドウに樹木をドラッグ&ドロップで配置し、中央の「Run」ボタンをクリックすると、右側にそれを元にした画像が生成された。さらに、テキストで「cherry blossom、spring」とプロンプトを入力すると桜の木になるのを見て、黒木さんは驚いていた。



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