ポーランドの名門で活躍する森下龍矢 [写真]=Getty Images レギア・ワルシャワに所属する日本代表DF森下龍矢が、ポーランドでの日々について語った。同国メディア『Weszlo』が伝えている。
公式戦12得点11アシスト。森下龍矢が止まらない。プロ1年目をサガン鳥栖で過ごした後、2021年に加入した名古屋グランパスでルヴァンカップ優勝を経験し、2023年6月には日本代表デビューを飾るなど名実ともにJを代表するサイドバック・ウィングバックに成長した森下。すると2024年冬に、ポーランドの“名門”レギア・ワルシャワへのレンタル移籍を決断。自身初の海外挑戦となった中、ゴンサロ・フェイオ監督の下で攻撃的なポジション(中盤や両ウィング)に新境地を開拓した同選手は、今シーズンの公式戦で2桁得点2桁アシストを達成した他、2月度のクラブ月間MVPに選出されるなど躍動している。
そんな森下は、異国の地に適応できているという。地元メディアのインタビューに応じ、1年以上が経過したポーランド生活について、「今はワルシャワでとても快適に過ごせていますよ。ポーランドが大好きだと本心から言うことができます」と告白。ただ一方で、「レギアに入団した冬は楽ではありませんでした。毎日雨か曇り空で、僕も妻もとても苦労しましたね。日本人選手が適応するには時間がかかるはずです。それは、言語の問題を抜きにしても、ヨーロッパは日本と全く異なるので」と海外でプレーすることの難しさも、身をもって感じたようだ。
それでも、持ち前の明るさやポジティブさでチームに、そしてポーランドという国に溶け込んだ森下。どうやら今では、「時々、自分が日本人というよりもポーランド人だと感じるようになってきました(笑)。この前の代表ウィーク中のオフに、妻とモロッコのマラケシュに行き、5泊か6泊したんですけど、そこはポーランドや日本とはまったく違っていて」としつつ、「ワルシャワに戻ったとき、とても心地よい気分になったというか、初めて自分の故郷のように思えたんです。本当、信じられません。ワルシャワに恋しちゃった」と郷土愛を抱いているとのこと。さらに、日本が恋しかと聞かれた森下は、「今はそれほどでもありませんが、もし半年前にこの質問をされていたら、僕は日本とその食べ物が恋しいと答えていたと思いますよ」と明かしている。
日本人選手が海外挑戦を成功させる上で、欠かせない要素のひとつに挙げられるのが“適応力”だ。だからこそ、この飛躍も頷ける。そして10日、“プレミアBIG6”の一座を成すチェルシーとヨーロッパカンファレンスリーグで対戦する森下は、どのような活躍を見せてくれるのだろうか。