『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』の舞台となった長野県を訪れた(左から)江戸川コナン、山田孝之、山下美月 (C)ORICON NewS inc. 4月18日に公開される劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像(せきがんのフラッシュバック)』の舞台となる長野県。公開を目前に控えた8日、ゲスト声優を務めた俳優の山田孝之、山下美月、そして江戸川コナンが、長野県庁(長野県警察本部)と国立天文台野辺山宇宙電波観測所を訪問し、“聖地巡礼”を行った。
【画像】長野県・聖地巡礼密着取材写真 本作では、江戸川コナンのほか、長野県警の大和敢助、諸伏高明、上原由衣らがキーパーソンとして登場。山田は長野県の山中で炭焼き小屋を営む大友隆役、山下は国立天文台野辺山に所属する施設研究員・円井まどか役を演じた。
まず訪れたのは、長野県庁にある県警本部。山下は「映画に出てくるロケーションそのままで、びっくり」と驚きの声を上げた。
実は、昨年5月に原作者の青山剛昌氏が長野県警を訪れ、警察学校や交通機動隊、機動捜査隊、警察音楽隊などを視察。その際、置き土産として長野県警トリオ(敢助・高明・由衣)の直筆色紙を残していった。普段は広報相談課で保管しているその色紙を目にした山田と山下は、貴重なお宝に目を輝かせていた。
次に見学したのは、110番通報がかかってくる通信指令室。1日平均300件、現時点での最高記録は大雪が降った時の863件であること、受理台にあるランプは、何もない時は緑、緊急を要する通報には赤いランプ、それ以外は黄色のランプで情報を共有していることなど、担当者から説明を受けた。山下は「ドラマで見るのとは全然違って、『これが本物か…!』と感動しました。どの職員の方も冷静に対応されていて、本当に尊敬しかなかったです」と感想を話していた。
■県知事&県警本部長もコナン愛全開
その後のトークイベントには、長野県の阿部守一知事と長野県警の鈴木達也本部長も参加し、県庁の講堂には約200人の職員らが集まった。阿部知事は満面の笑みで、「万歳!やったー!っていう、まるで宝くじに当たったような気持ちでした」と最新作の舞台が長野であることを知ったときの喜びを語り、「今日はこのとおり、コナンくんのTシャツを着て来ました(笑)」と自慢。
さらに、「台湾で観光や物産のプロモーションをしていたとき、長野が舞台になると話しただけで現地の人が大盛り上がり。これからは、コナンくんの力も借りながら、長野県の観光や物産をしっかりPRしていきたい」と意気込みを見せた。
鈴木本部長も「映画ではコナンくんが事件を解決してくれますが、映画に出てくる長野県警に負けないように、リアルの長野県警もしっかりと県民の皆様の安全安心を守るために仕事をしていきたい」と力強く語っていた。
本作は、公開前の試写会を一切行わないなど、徹底したネタバレ対策を行っている。作品について聞かれると、山田は「今作は雪山が大きな舞台になっていて、とても美しい景色が広がっています。でも、やっぱり劇場版の『名探偵コナン』ですから、もちろん事件も起きるし、アクションもかなり激しいです。日常的に見慣れているような場所も、全然違う景色として映し出されると思います」とアピール。
山下は「映画には本当に長野県のいろんなロケーションが登場してきて、長野県の魅力も、長野県警の魅力も伝わる内容になっていると思います。これからさらにファンの方がたくさん長野に来てくださるのかなと、今からすごく楽しみです」
と話していた。
トークイベントの締めでは、山田がユーモアたっぷりに会場を沸かせる一幕も。
「コナンくんがいる場所って、100%事件が起きるじゃないですか(笑)。今日もこれだけ多くの方が集まっていて、これからフォトセッションもあるって聞いたときに、『じっとしてる時間が長い…これは狙われやすいな…』ってちょっとヒヤヒヤしてしまいました(笑)。もちろん、コナンくんがってわけじゃないですよ!悪い人がどこかに紛れてるかも…っていう、あの映画のような“ヒリヒリ感”をリアルに感じてしまいました」。
■聖地巡礼は「観てから行く」→「また観る」が最強ルート
イベント後、県庁から車で2時間をかけて国立天文台野辺山宇宙電波観測所へ移動。山下が演じる円井まどかの職場のモデルでもあるこの施設には、本作のティザービジュアルにも描かれていた、ミリ波観測では世界最大級の口径を誇る精度の高いアンテナと独自に開発した最新鋭の受信機を備えた45m電波望遠鏡がある。
コナンのコスプレをした西村淳所長が3人を“お出迎え”。ここでどのような観測が行われているのか、西村所長から一通り説明を受けた後、山下はアンテナの操作まで体験し、「あんなに大きなアンテナを動かす経験って最初で最後だと思うので、すてきな経験になりました」と感激していた。西村所長から真冬の野辺山は「気温がマイナス20度になることもある」と聞いた山下は、「そんな寒さの中、あんなことしてたんだ…」と、劇中の“冬”設定が気になる発言を漏らしていた。
最後に、長野県での聖地巡礼について、山下は「長野県警のキャラクターは、コナンファンの皆さんの中でも人気が高いので、映画をきっかけに『長野に行ってみたい!』と思う方がたくさんいらっしゃると思います。実際に聖地巡礼をして、もう一回、映画を観直すと楽しいと思います」。山田は「背景も忠実に再現されているので、映画を観てから聖地巡礼をした方が楽しめるかな」と話した。
2人の話を聞く限り、映画を観て→現地を巡って→再び観る――という“リピート鑑賞”が必須になりそうだ。