欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長=7日、ブリュッセル(AFP時事) 【ロンドン時事】欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は10日、トランプ米大統領が相互関税の上乗せ分を90日間停止すると表明したことを受け、対米報復措置の発動を同期間保留する方針を明らかにした。
欧州委員会は9日、米国による鉄鋼・アルミニウムへの追加関税措置に対し、最大25%の報復関税を発動することをEU加盟国の賛成多数で承認していた。
フォンデアライエン氏は声明で「われわれは交渉の機会を提供したいと考えている」と説明。米国に対する報復措置に「加盟国の強い支持があった」としつつも、「発動を90日間保留する」と表明した。
一方で「もし交渉が満足のいくものにならなければ、報復措置を発動する」と明言。追加措置の準備も継続していると明かした上で、「すべての選択肢はテーブルの上にある」として、引き続き米国との交渉に臨む姿勢を示した。