<陸上:金栗記念選抜陸上中長距離大会>◇12日◇熊本・えがお健康スタジアム◇女子800メートル2組
日本記録保持者の久保凛(17=東大阪大敬愛高)が大会2連覇を遂げた。
今季自己ベストとなる2分2秒58をマーク。9月の世界選手権東京大会の参加標準記録(1分59秒00)には届かなかったが、高校3年に進級してから2度目の800メートルで好記録を残した。タイムには「悔しい」としつつ「初戦で勝ち切ることができたのは良かった」と安堵(あんど)した。
昨季の大ブレークもあり、この日は観客から大きな拍手が送られた。注目度や期待値の上昇を物語る光景に「去年のレースでは挑戦することだけを考えていた。(今は)試合前になると、少しプレッシャーを感じてしまう」と心境も変化。久保はそれを自覚した上で「重圧を感じすぎないように、楽しむように、と意識している」とどっしりと構えている。その言葉通り、攻めの走りで2位の塩見綾乃(岩谷産業)と2秒17差で完勝。「タイムや順位、気持ちの面でも去年よりも目指すところが上がってきた」と手応えをつかんだ。
「楽しむように」というマインドは、レース後も変わらない。フェンス越しに子どもたちに声をかけられると、快く対応。約10分にわたり、笑顔でペンを走らせた。“即席サイン会”に「もう何回目かな…。ちょっとずつ慣れてきました」とほほ笑んだ。
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今季は今年9月の世界選手権東京大会での入賞を目指す。内定条件は参加標準記録(1分59秒00)を突破した上で7月上旬の日本選手権で3位以内に入ること。世界ランキングや8月24日までに開催国枠の設定記録(2分00秒99)を突破した場合でも、条件によっては代表入りの可能性があるが、参加標準記録突破での出場にこだわる。「絶対に達成しないといけない。必ず1分59秒を切って出場することが本年度の目標」。掲げる目標へ、目線を上げて突き進んでいく。
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