
ベストセラー作家で医師の知念実希人さんが4月11日までに自身の公式X(@MIKITO_777)を更新。おめでたい場で見かける「胴上げ」について注意を呼びかけました。
知念さんは胴上げは「絶対に止めるべき」と断言。これまでに診察した症例として「退職の日の送別会で酔った同僚たちに胴上げされて落とされ、そのまま頸髄損傷で寝たきりになり、数年後に亡くなった患者さんもいました」「胴上げでの負傷は、2メートル以上の位置から硬い地面に向けて上半身から落下することが多く頭蓋内出血、脊髄損傷など死亡したり、半身不随、意識障害等の重い後遺症が生じがちです」「入学、卒業、結婚、退職などめでたい場が、最悪の悲劇になった症例を何回か診ました」と振り返り、「本当にやめた方がいいです」と訴えました。
知念さんの今回の投稿は、保育士が園児が座ろうとした椅子を引いて転倒させたという記事を引用したことがきっかけ。椅子引きについても「私、椅子を引かれて転倒してそのまま腰椎を粉砕骨折して、下半身不随になった患者さんを診たことあります」「小さな子どもが一生歩けなくなる可能性のある行為ですよ」と警鐘を鳴らしました。
ネット上では「酔った男子学生に胴上げされて落とされほんとに怖かった」「結婚式で胴上げされて落とされ救急車で病院に運ばれた。後遺症もなく済んだが医師に下半身付随になる人もいると言われた」「大昔だが駅のホームで胴上げして落ち病院に…という話もあった」「昔は送別会のあとによくやりました」「酔っていても止めないと後悔する」などの声が相次いでいます。
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プロの世界では
大相撲では千秋楽の表彰式後、「神送りの儀式」が行われます。日本相撲協会公式Xによると、「本場所初日の前日に行われた『土俵祭』で土俵にお迎えした神様を、天にお送りするという儀式」で、「最後に御幣を持った行司を胴上げします」とあります。プロ野球の世界では、優勝チームの監督や活躍した選手の胴上げが恒例。大学野球や高校野球にも広がっています。プロゴルフでは過去に、初優勝を果たした選手を胴上げした際、選手が池に落下し骨折。さらに別の年には、優勝者を胴上げする側の選手が指を骨折するというケースもありました。