
和歌山県有田川町のバス事情がSNS上で大きな注目を集めている。
「テレビも無エ 5Gも無エ クルマもそれほど走って無エ ピアノも無エ バーも無エ お巡りさんすら滅多に無ェ 朝起きて、牛連れて? 2時間ちょっとの散歩道 電車も無ェ、(都市)ガスも無ェ、 _人人人人人人人人人人_ > バスは週1予約制 <  ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄」
と吉幾三『俺ら東京さ行ぐだ』風にその模様を紹介したのは和歌山のネタを中心に発信する高校生インフルエンサー(@wakayamajin_bot)。
有田川町は和歌山県有田郡の山間部にあり、有田みかんや山椒の産地として知られる。全体に山がちで過疎傾向なこともあってか、町役場周辺の中心地以外は交通事情が不便で、コミュニティバスすら週1運行で前日17時までに予約しなければならないというのだ。
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投稿者にお話を聞いた。
ーー写真にあった有田川町室川の周辺に行かれたことはあるのでしょうか?
投稿者:私自身はずっと大阪府民ですが、有田川町の旧清水町のあたりはかつらぎ町の旧花園村のほうへ行く際に通過したり、しみず温泉近くでキャンプをしたことがあります。
住んでいるわけではなく、これまでの経験に基づいてしまうのですが、この地域は和歌山県の中でも自然豊かなイメージです。「あらぎ島」という棚田が有名ですが、それでも旧清水町のなかでは西側。東側にある室川は本当に深い森の中という印象です。
ーーこの時刻表を見た経緯や感想について。
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投稿者:実はこの投稿以前に大きな反響を呼んだ投稿がありました。新宮市周辺にセブンイレブンがないという内容のものです。
この投稿を踏まえて、友人に「和歌山の秘境らしさを押し出した投稿をするとバズるのではないか」と言われました。
そこで旧清水町が和歌山県のなかでも秘境な地域として思い浮かんだので、この地域について調べていきました。その結果、この時刻表に辿り着いたという流れです。
時刻表を見て、過疎地域であるとはいえ1日に一度もバスが来ない地域があるのかとかなり驚きましたね。その一方で、この室川でもコミュニティバスを維持している有田川町に対して深く感心しました。
ーー投稿に大きな反響がありました。
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投稿者:私としては予想を超える反響をいただきまして、かなり驚いています。特に有田川町が思ったよりも広いなという反応が多く、旧清水町のそれもあらぎ島より東に目を向ける機会になったのかなと思っています。
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SNSユーザー達から
「あー、ね…同じ町内なのに車で1時間以上がかるあのあたりね…」
「バス停名が個人宅かよ。」
「私の出身校、今は知らんけど当時は清水地区(旧清水町)からの高校生、通えないからみんな下宿してたよ…」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿だが、日本は今後急速な過疎化の道を進む。有田川町のような例も珍しくなくなるのだろう。
なお今回の話題を提供してくれた投稿者は「見向きもされやん和歌山人bot」というXアカウントで和歌山事情やお店、イベントの紹介をしている。ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)