ママスタ学校公開の日などに合わせて開催されることの多い、保護者懇談会。字面通りにとらえれば、保護者たちによる意見交換の場です。とはいえ活発な意見のやり取りが実際に行われることは、稀(まれ)かもしれません。
どうしてみんな話が上手いの?保護者懇談会あるある
懇談会で保護者たちに求められるのは、基本的に自己紹介です。
『懇談会での、保護者からのひと言。メモなしで言うのは厳しくない? でも、みんなメモなど見ずにスラスラ話している。私はおもしろおかしく話せないし、今から憂鬱(ゆううつ)』
ママスタコミュニティで見つけたトピックです。メモを手に話すママはそういない気がしますが、その場では見なくても一度メモしたことを思い出しているのかもしれません。何を言おうか整理するのに、メモはたしかに有効です。
『メモはしているけど、あがってしどろもどろになる』
集まったコメントを見ると、メモを活用しているママもいました。メモせずとも「言うことを決めて、それを何度も練習している」「家でリハーサルしていく」というママもいたので、どうやらそれなりの準備をしてのぞむ方もいるよう。複数の人の前で話すことには、緊張感が伴うものです。
『社会経験がないの? 会社員ならそれなりに鍛えられる場面があるから、懇談会ごときでビビらない』
仕事をしていれば、家にいるよりも人前で話す機会は増えそうです。しかし、「仕事で新人指導や発表の場もあったけど、全部紙に書いて練習していた」「会議は平気だけど、子どもが絡むと話は別」といった反論も。専業主婦が長くても、学校や町内会の役職などでスピーチ慣れしている人もいます。大きいのは、やはり持って生まれた性格かもしれません。
『みんな話すのが上手。緊張している人もいないみたい。どうしてあんなに人前で堂々としゃべれるのかな』
自分以外の誰もが、話し上手に思えてしまう。これ、ママが感じる"あるある"ではないでしょうか。「直前の人が話し上手で、笑いまで取ったりしていると次の私は地獄」というコメントも。
自己紹介は名前と挨拶だけ?何かひと言付け足すとしたら
『ひと言って、何を言うの? 「◯◯の母です。よろしくお願いします」でいいのでは』
自己紹介の基本は、とにかく端的に。下の子のお迎えの時間が迫っていたり、仕事を中抜けして来ていたり、夕食の準備を始めたかったり。平日の夕方、のんびりしている時間はママたちにはありません。「みんなさっさと終わらせて帰りたいから、名前と『よろしく〜』だけにしてほしい」という声もありました。
しかし一方で、それだけでは素っ気ない気がしてしまうのも事実です。矢継ぎ早に「◯◯の母です」のリレーが続くと、なんのための時間なのかわからなくなることも……。残るのは、ひと言しゃべったという事実だけです。
『毎回同じようなことを言ってた。年度初めは「わが子は新しい友達ができるのを楽しみにしてます。仲よくしてください」。年度末は「仲よくしてもらいありがとうございました。クラスが離れても遊んであげてください」みたいな』
何かひと言付け加えられると、その人の印象は残ります。当たり障りのない言葉かもしれませんが、周囲とうまくやっていきたい気持ちは伝わりますね。これで十分ではないでしょうか。
『自分で定型文を作っておくといいよ。同じことを言っても、誰も覚えてないし』
誰も真剣に聞いていないし、誰も覚えていない。とくに発言前のママは自分のことに必死で、人の声に耳を傾ける余裕などありません。「ひと言加えるとしたら『うちの子は人見知りなところもありますが、慣れれば大丈夫なのでよろしくお願いします」かな」と、教えてくれたママもいました。こうした定型文なら何度も使い回せそうですし、お子さんの個性も伝わります。
自慢ばかり、話が長い。悪目立ちしてしまうママの特徴は……
先生が話すテーマをくれる場合も少なくなく、わが子の性格や得意なことなどが定番のようです。ただその場で振られるので、何を言えばいいか悩んでしまうことも。「お題を出されて、頭が真っ白になった」という声も複数ありました。
『わが子を褒め倒した人がいて、「この人ヤバい」と思った』
「お題が”わが子の苦手な教科”だったのに、『まんべんなくできるので、ない』と答えたママさんが」といった報告もありました。褒めるのはいいことですが、度が過ぎると自慢話に聞こえることも。「『このママは要注意』とマークする機会にもなる」という声もありました。
『褒め倒すのも、悪いところしか言わないのも「何で?」という感じ。「わが子はこんな長所がありますが、この点はまだまだです」とかね』
わが子を持ち上げすぎず、といっても謙遜しすぎない。理想はその絶妙なラインです。「うちの場合は『わが子の長所は慎重なところ。短所は慎重すぎて、一歩踏み出すのが遅いところ』と言った」と教えてくれたママがいたのですが、ひとつの特徴を両面から見た回答はわかりやすいし端的です。参考にしたいですね。
『みんな短時間でお題に答えるなか、マシンガントークで長々と話すママさんがいた。みんな引いていた』
自慢ばかりのママさん以上に、多くの不満が寄せられたのが話の長いママ。年度途中の懇談会になると、「ああ、またあの人」と諦めムードが漂うこともありそうです。
さて、投稿者さんもこのトピックをあげた後、懇談会に出席したそうです。アドバイスに従いメモを書いて行ったようですが、「机が両隣とぴったりくっついていて、恥ずかしかったから見るきっかけがなかった」とか。ただ一度書いておけば記憶を頼りに、前回よりはまとまった”ひと言”になったのではないでしょうか。大丈夫です、わが子自慢や話が長いといった悪目立ちさえなければ、おそらく誰も何も思いません。一度メモに書いて家で練習する、基本の挨拶に定型文を加える、笑いを狙えるのは上級者だけなので無難に。これらを意識すれば、どうにか乗り切れるのではないでしょうか。目指すのは話し上手ではなく、悪目立ちしないママ。リラックスしてのぞみましょう!
文・鈴木麻子 編集・みやび イラスト・Ponko
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