スプリングSは3着だったキングスコール(今年3月撮影、ユーザー提供:Spice Upさん) 21年ぶりの1勝馬Vなるか。今年の皐月賞(3歳牡牝・GI・芝2000m)にはスプリングSで3着だったキングスコール(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)などの1勝馬がエントリーしている。
近年の皐月賞には毎年、数頭の1勝馬が出走している。ただ、勝ち負けに絡むシーンは少ない。最後に馬券に絡んだのは17年のダンビュライトの3着。同じく連対馬は09年のトライアンフマーチの2着。勝ち馬は04年のダイワメジャーが最後となっている。
今年は粒揃いのメンバーだ。中でも注目は、昨夏の札幌芝1800mの新馬をレコード勝ちしたキングスコール。その後は骨折で休養を強いられたが、休み明けで格上挑戦したスプリングSで3着に健闘し、皐月賞の優先出走権を獲得した。出遅れから早めに動きながら、最後まで渋太く踏ん張った内容は負けて強し。登録馬中最少タイのキャリア2戦とあって、経験値ではライバルに劣るものの、ポテンシャルでは引けを取らないはずだ。
他のメンバーも一発の魅力を秘めている。フクノブルーレイク(牡3、美浦・竹内正洋厩舎)はスプリングSがキングスコールに先着の2着。相手なりに走れる強みがある。弥生賞3着のアロヒアリイ(牡3、美浦・田中博康厩舎)は完成度が低いが、スケール感は文句なし。京成杯2着のドラゴンブースト(牡3、栗東・藤野健太厩舎)も展開利があれば出番があっていい。なお若葉S2着のローランドバローズ(牡3、栗東・上村洋行厩舎)も出走を目指したが、回避となった。
04年のダイワメジャー以来となる21年ぶり、そして84年のグレード制導入後では2頭目となる1勝馬の戴冠となるか。そういった視点でも注目の一戦となる。