今回発表の商品群 BCNランキングによると、液晶テレビと有機ELテレビを合わせた薄型テレビ市場において、2022年以降、4年連続で首位を維持しているTVS REGZAは4月8日、2025年春新商品の発表会を実施した。
その他の画像はこちら●レグザ インテリジェンス搭載の2025年春新商品群
TVS REGZAの薄型テレビ市場における24年の販売台数シェアは25.4%。実に薄型テレビ市場の4分の1を占めた。販売実績は好調な同社だが、石橋泰博取締役副社長は、映像デバイスの多様化や家庭におけるテレビの保有台数減少に言及。「日常を変える、もうひとつのレグザ」として、同社はプロジェクター市場に参入することを発表した。
商品発表会では、最初に薄型テレビの新ラインアップを紹介。タイムシフトマシン 4K有機ELレグザ「X9900R シリーズ」、タイムシフトマシン 4K Mini LED液晶レグザ「Z970R シリーズ」、4K Mini LED液晶レグザ「Z770R シリーズ」、4K 液晶レグザ「Z670R シリーズ」の4シリーズだ。
今回発表になった4シリーズすべてに、「レグザ インテリジェンス」が搭載される。新開発の「レグザAIボイスナビゲーター」はGoogleの生成AIであるGeminiと連携し、検索機能を強化。音声で動画を検索することが可能だ。
「レグザAIリコメンド」は、「みるコレ」と連携し、話題の番組を提案する。様々なコンテンツの視聴履歴やユーザー属性を考慮した「みるコレ」のキュレーション情報から、AIがコンテンツや関連キーワードを提案する。
また、「レグザAI快適リスニング」では、AIを使い、音のバランスを調整することが可能。例えば、スポーツ中継の場合、競技場の音声と解説をAIが認識、好みに合わせてどちらのボリュームをあげるかバランスを調整できる。
さらにフラッグシップの「X9900R シリーズ」と「Z970R シリーズ」には、「AIシーン高画質PRO」を搭載。これまでの夜景、花火・星空、リング競技にライブシーンを追加し、ライブ会場にいるようなリアルな映像を再現できる。
こうしたAIを活用した機能を使って膨大なコンテンツの中から、ユーザーにマッチしたコンテンツを提案することが可能になる。
●TVS REGZA初となる4Kレーザープロジェクター
薄型テレビに続いて発表されたのは、同社初となるプロジェクター2モデル。「V7R MAX」と「V7R」は、ともに4Kレーザープロジェクターで、日亜化学工業製のRGB 3色レーザーを使用。投写方式はDLPを採用し、高輝度・高画質・高色域が特徴だ。
また、Google TVを搭載し、NetflixやPrime Video、YouTubeなどの動画サービスも投写可能。設置の自由度が高いジンバル構造を採用し、他にも自動台形補正、自動フォーカス、自動障害物回避などに対応している。同社では「今回の商品発表をきっかけに、プロジェクター市場を盛り上げていきたい」と意気込む。
TVS REGZAは、24年に引き続き「有機も本気、液晶も本気」という、全方位ツートップ戦略をとっていくと宣言した。POSデータを集計するBCNランキングによると、24年夏以降はmini LEDを搭載した液晶テレビの販売が大きく躍進している。一方、有機ELテレビ市場は液晶テレビに押され、前年割れが続いている。こうした状況を打破するため、レグザグローバルアンバサダーを務めるSnow Manの目黒蓮さんによるプロモーション展開で、25年も引き続き有機ELテレビはもとより、液晶テレビとプロジェクターの販売を促進していく方針だ。