
ペットとして飼育する人も多い小動物の「モルモット」。見た目が似ていることから、ハムスターと勘違いする人は少なくないようです。
【漫画】その前歯は、まさしく凶器…「モルキチ男子 強面男子がモルモットキチになるまで」全編を読む
漫画家の恵那さんが描く『モルキチ男子 強面男子がモルモットキチになるまで』は、強面ヤンキーが捨てられていたモルモットをハムスターと勘違いして拾い、その後にお世話をするという日常コメディです。以前恵那さんのX(旧Twitter)に第1話から第3話が投稿されると、約5000もの「いいね」が寄せられています。
ある日、道端に捨てられた1匹のモルモットを見つける強面ヤンキーの権藤は、「ひでーことしやがる」「ハムちゃん!」と言って、モルモットをハムスターと勘違いします。
暖かいところに連れて行こうとするも、モコモコした毛並みのため、権藤はどのようにして運べばいいか悩んでしまいます。すると弐区喰(にくしょく)高校の不良たちに絡まれてしまい、咄嗟にモルモットをポケットの中に入れたところ、その様子を見た不良は「凶器を仕込んでやがる」と勘違いします。
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そして、不良たちとのケンカが始まったかと思いきや、権藤はモルモットを守るため、一方的に殴られ続けるのみ。「大したことねーじゃん 行こうぜ」と不良たちが去ると、権藤はポケットからモルモットを取り出し、「お前は俺が守るからな」と優しく言葉を投げかけます。しかし、その優しさと裏腹に、モルモットは権藤の指を噛み、権藤は血を流しながら絶叫するのでした。
不良とモルモットによる物語に、読者からは「ハムスターと勘違いする天然っぷりが愛おしい」「この先が気になって仕方ない」といった反響が。そこで作者である恵那さんに、同作を描いたきっかけについて話を聞きました。
―同作を描いたきっかけを教えてください。
私はモルモットを飼っているのですが、「ハムスターによく間違えられる」というのがモル飼いのなかではあるあるネタなんです。それを漫画の王道「子猫を拾う不良」と組み合わせたのがモルキチ男子の誕生のきっかけです。禁忌である「ハムちゃん」という名前を付けて可愛がる男子を描いたら面白いかな、と。最初はその思い付きで描いたのですが、1話をSNSにアップしたら思いのほかたくさんの方に見ていただいたので、その後にショート漫画やイラストを少しずつ更新していった結果、シリーズになりました。
―第1話から第3話までの中で、気に入っている場面があれば理由と一緒に教えてください。
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権藤クンがポケットに隠し持っているハムちゃんを、不良たちが凶器と勘違いするシーンと、オチで権藤クンが実際にハムちゃんに噛まれる「その前歯、まさしく凶器──ッ」というシーンがお気に入りです。
以前、モルモットの保護活動をされてる方が、警戒したモルモットに噛まれた写真を見たことがあって、まさに漫画のように指からぶら下がって、血まみれになっていたのが印象的でした。私も多少かじられたことはありますが、げっ歯類の歯は鋭利なので結構痛いです……。
―実際に恵那さんはモルモットを飼っているのでしょうか?
現在、2代目を飼っています。モルモットと生活していると、毎日事件が起きるのでネタが尽きません。ハムちゃんのモデルは1代目の子で、今は亡くなってしまいましたが、漫画の中で権藤クンと一緒に楽しく生きてほしいという思いで描いています。
―読者にメッセージをお願いいたします。
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権藤クンはいつモルモットだと気付くのか…今後の展開をぜひ楽しみにしていてください!彼らをとりまくキャラクターたちも増やして、モルキチ男子&モルモットも複数登場させようと構想中です。欲を言えば、ほんのちょっぴりでもモルモットを好きになってもらえたら嬉しいです。
(海川 まこと/漫画収集家)