SBIホールディングス株式会社 代表取締役会長兼社長 北尾吉孝 (C)ORICON NewS inc. 元タレント中居正広氏と女性とのトラブルに端を発したフジテレビの一連の問題で、SBIホールディングス(HD)の北尾吉孝会長兼社長が17日、フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMH)の改革をめぐり記者会見し、自身の見解を示した。
【写真】ダルトンが公式サイトで発表した声明全文 北尾氏は会見冒頭、「金融、ITにとってメディアの存在が大きくなってきた。その中でフジの問題が噴出した。第三者委の報告書を見て、これではFMHはガタガタになる。なんとかしないといけないと思い、われわれの事業と関連付けていかなければいけない」と語り、改革に向けた事業構想について紹介。第三者委の報告書を踏まえたFMH改革の提言として「意識改革」「人事・組織改革」「ビジネスモデル改革」を挙げた。
その中でフジ側が示した人事案については「不十分」と断言した一方、ダルトンが示した役員選任案に言及。「ダルトンのように会社側は全部排除という考え方は必ずしも持ってない。清水さん(清水賢治・現フジテレビ社長)は残してもいいんじゃないかと、私は思っています」と述べ、「ダルトンが選任した役員が全員入るは必要ない。多すぎる」とも発言した。最終的にはダルトン側との協議の上、フジ側から、役員候補を出すべきだとの認識を示した。
また清水氏とは一度面会した経験があるとして「昔のカラーが薄い印象。話した印象では、はっきり自分の信念とか意見とか哲学とかお持ちの人だというように思いました」と印象を語った。
北尾氏は、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツがフジHDの株主総会で取締役候補として提案している12人のうちの一人で、16日にダルトンが公表した書面で「今、ようやく日枝体制が終焉を迎え、フジテレビは生まれ変わるチャンスを得ました。私たち当社フジ・メディア・ホールディングスの株主は、日枝体制の残滓(ざんし)を一掃し、フジテレビの大変革を力強く推進する経営者たちを当社に送りたいと思います」と提案の理由を説明した。
同氏は今月7日、自身のSNSで、メディアとITと金融を融合するとのSBIグループの事業構想を挙げていた。