SBIホールディングス株式会社 代表取締役会長兼社長 北尾吉孝 (C)ORICON NewS inc. 元タレント中居正広氏と女性とのトラブルに端を発したフジテレビの一連の問題で、SBIホールディングス(HD)の北尾吉孝会長兼社長が17日、フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMH)の改革をめぐり記者会見し、自身の見解を示した。
【写真】ダルトンが公式サイトで発表した声明全文 北尾氏は会見冒頭、「金融、ITにとってメディアの存在が大きくなってきた。その中でフジの問題が噴出した。第三者委員会の報告書を見て、これではFMHはガタガタになる。なんとかしないといけないと思い、われわれの事業と関連付けていかなければいけない」と語り、改革に向けた事業構想について紹介。第三者委員会の報告書を踏まえたFMH改革の提言として「意識改革」「人事・組織改革」「ビジネスモデル改革」を挙げた。
北尾氏は自身これまでの経営手腕を振り返りながら、フジテレビの現状を踏まえて「十分に立ち直ることができる。そのために1番大事なのは意識改革、経営理念。その理念をベースにしたビジョン、これがないといけない」と語った。
その上で、日枝久氏の影響が大きく反映されたとされる経営体制について「価値とか使命とかが日枝氏の40年以上にわたる政権の中で消失していると言わざるを得ない」と痛烈に批判。「価値、使命、理念の確立こそ最も重要である。FMHにとっても、正しい倫理的な価値観をベースにした新たな企業文化を創造すること、これがまず必須だと思っている」と述べた。
北尾氏は、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツがフジHDの株主総会で取締役候補として提案している12人のうちの一人で、16日にダルトンが公表した書面で「今、ようやく日枝体制が終焉を迎え、フジテレビは生まれ変わるチャンスを得ました。私たち当社フジ・メディア・ホールディングスの株主は、日枝体制の残滓(ざんし)を一掃し、フジテレビの大変革を力強く推進する経営者たちを当社に送りたいと思います」と提案の理由を説明した
同氏は今月7日、自身のSNSで、メディアとITと金融を融合するとのSBIグループの事業構想を挙げていた。