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<フィギュアスケート:世界国別対抗戦>◇17日◇東京体育館◇女子ショートプログラム(SP)
3月の世界選手権銀メダルで日本の主将を務める坂本花織(25=シスメックス)が、SP2位で11ポイントをもたらした。得点源となる演技後半のフリップ−トーループの連続3回転ジャンプが乱れながらも、75・54点。世界女王で首位のアリサ・リュウ(米国)と0・16点差だった。
今季の疲労が蓄積しており「疲労感を通り越しています。限界突破」と笑いながらも、連続ジャンプの減点以外は全ての要素で加点を獲得。「これも1つの経験。こういうパターンもある。これはこれで良かった」と前向きに振り返った。
世界国別対抗戦では得点を待つキス・アンド・クライが各国ごとに設けられており、他種目の代表選手たちによる応援も見どころの1つ。主将に立候補した坂本は通販サイトの「Amazon」でグッズを購入し、にぎやかな仕掛けで盛り上げている。
男子SPで発熱がありながら5位に入った佐藤駿の演技後には「今日の君は120点」というタスキを授けた。これは23年大会フリー後でも佐藤が着用していたもの。「2年間保持していて、今回も使いました。受け継いでおかないと」と前回大会からの思いをつなげた。
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佐藤の意地の演技には「体調不良で滑るのは本当にしんどい。自分も胃腸が弱い系なので大変さが分かる。それを乗り切ってSPを滑ってくれた」と感謝。18日の男子フリーへ「今は本当に早く寝てくださいと伝えました」と気遣った。
18日は女子の競技がないため、日本を全力応援すると宣言。この日はミスをした他の選手から「ごめんね」と声をかけられたというが「『ごめんね』とかはいらなくて。失敗しても『やっちゃった!』くらいで試合を楽しんでほしい。明日は試合がないので、100%応援をして、精いっぱい盛り上げて、チームジャパンを良い方向に持っていけたら」と、主将としての使命感をにじませた。
千葉百音(木下アカデミー)は69・66点の4位。国別では第1日のアイスダンス・リズムダンス(RD)、男女SPを終えて、優勝候補筆頭の米国が52点で首位。日本は44点で2位につけた。【藤塚大輔】
◆女子SP上位成績
<1>アリサ・リュウ(米国)75・70点
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<2>坂本花織(シスメックス)75・54点
<3>アナスタシア・グバノワ(ジョージア)69・80点
<4>千葉百音(木下アカデミー)69・66点
◆国別成績(第1日終了時点)
<1>米国 52点
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<2>日本 44点
<3>フランス 34点
<4>イタリア 30点
<5>カナダ 28点
<6>ジョージア 25点
◆世界国別対抗戦 9度目の開催となる2年に1度の国際スケート連盟(ISU)公認大会。世界6カ国が男女シングル各2人、ペア1組、アイスダンス1組の4種目8人で争う。各種目優勝12点、2位11点…と与えられ、合計点で優勝国を決める。日本の他に米国、イタリア、フランス、カナダ、ジョージアが参加。SP、フリー(アイスダンスはリズムダンス、フリーダンス)ごとに区切り、総合順位は得点としない。
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