皐月賞に出走するクロワデュノール(撮影:下野雄規) 今週は引き続き「中山&阪神&福島」の3場開催。
日曜日には中山競馬場でGI皐月賞(中山・芝2000m)が行われる。クラシック三冠の幕開けとなる皐月賞は今年も豪華メンバーが集合。人気はやはりGIホープフルS快勝のクロワデュノールになりそうだが堅く収まるのかどうか。いつものように過去10年データを使って馬券の傾向を探っていこう。
1.人気上位馬はそれなりに活躍?
いつものように、まずは人気上位馬の成績チェックから。
1番人気馬は、意外にも過去10年で2勝だけ。サートゥルナーリア(19年)とコントレイル(20年)しか勝っていない。成績は[2-0-3-5]で決して良いといえない成績だ。
ちなみに昨年も同様だったが、2025年もまだGIレースで1番人気馬が勝っていない。クロワデュノールは閉鎖感をうち破ってくれるのかどうか。
対して2番人気馬は3勝。エフフォーリア(21年)、ソールオリエンス(23年)、ジャスティンミラノ(24年)が勝っている。成績は[3-1-0-6]。3番人気馬はドゥラメンテ(15年)の1勝だけで[1-3-2-4]となっている。
それ以外の4勝分は、ディーマジェスティ(16年8番人気)・アルアイン(17年9番人気)・エポカドーロ(18年7番人気)・ジオグリフ(22年5番人気)。ちなみにディーマジェスティは前走共同通信杯1着。アルアインは前走毎日杯1着。エポカドーロは前走スプリングS2着。ジオグリフは前走共同通信杯2着。いずれも前走でキッチリ好走している。狙うならば中位人気の前走好走タイプということか。
2.過去10年で7回馬券になっている馬番は?
皐月賞では、17年〜21年まで5年連続で「馬番7番馬が連対」していた。
17年7ペルシアンナイト(4番人気2着)・18年7エポカドーロ(7番人気1着)・19年7ヴェロックス(4番人気2着)・20年7サリオス(3番人気2着)・21年7エフフォーリア(2番人気1着)という面々である。さらに15年・23年も7番馬が3着となっている。皐月賞ではラッキーセブンが現実化しているようだ。
大事なのは、馬番7番で馬券になる馬に共通している事項。それは「前走2着以内」そして「皐月賞では7番人気以内」という2つの条件だ。これも昨年指摘した内容なのだが、やはり昨年馬番7番に入ったルカランフィーストはこの条件を満たしておらず結果8着に…。
そして今年、7番に入ったのはフクノブルーレイク。やはり人気の面ではこの条件を満たさない可能性のほうが強いが、果たして…。
3.そしてなぜか活躍する8番人気?
馬番7番が走ることはわかった。しかし人気順にも好走傾向がある。それが8番人気馬。皐月賞では、過去10年で4回も8番人気馬が馬券圏内になっているのだ。
過去10年成績は[1-1-2-6]。上位人気馬とさほど遜色はない成績。相手馬候補としてこの人気順も馬券に入れておきたいところだ。さて今年の8番人気はどれになるのか。
4.ほかにも気になるデータが?
ほかの気になるデータとしては…
【関東馬か関西馬か?】
関東と関西では5勝・5勝でまったくのイーブン。馬券圏内30頭とすると、関東13頭・関西17頭。やや関西馬勢のほうがやや優勢だ。
【ローテはどこから?】
1着馬の前走は、過去10年で5頭が「前走共同通信杯」組の1・2着馬。昨年も前走1着だったジャスティンミラノが勝利。前走2着ジャンタルマンタルが3着だった。さて今年は1着馬マスカレードボール・2着カラマティアノスが出走するがどうなるか。
【逃げ馬か、差し馬か?】
過去10年、逃げて勝ちきった馬はいない。ハナを切った馬は[0-1-0-9]。逃げ期待はちょっと厳しいようだ。対してレースで最速上がりを出した馬は4勝。馬場状態によって時計はかなり変わるが、狙うならば追い込みタイプのほうが良さそうだ。
【枠順の有利不利は?】
過去10年で勝ち馬の出ていない枠は3枠と5枠。どちらの枠も全体的な成績も芳しくない。3枠は2着が1回だけ。5枠は3着が2回だけ。クロワデュノールは好枠とはいえないのかもしれない。
これに対し、成績がいちばん良いのは4枠。1着2回・2着3回・3着3回。やはり7番馬効果がここにも波及しているようだ。