実売4000円切りで手のひらサイズ! サンワサプライ「超小型マウス miniclip」を試す

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2025年04月22日 12:21  ITmedia PC USER

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「超小型マウス miniclip」。今回はホワイトとピンクを購入した

 ノートPCユーザーであっても、マウスを使うという人は案外多い。そのほうが慣れているし、正確に操作できるからという理由らしい。


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 しかし、マウスはその形ゆえに持ち運ぶのにかさばるし、デスク上でもスペースを取ってしまう。持ち運びしやすく、狭いテーブルの上でも使える極小サイズのマウスはないものか――そう考えていたところ、サンワダイレクトから「超小型マウス miniclip」(4000MABT210シリーズ/以下、miniclip)が発売された。


 さっそく購入したので、使い勝手などをレビューしていきたい。


●ワイヤレスイヤフォンの充電ケースみたいな極小サイズ


 miniclipは、奥行きが約5.6cm、高さ約2cmの超小型マウスだ。手持ちのワイヤレスイヤフォンの充電ケースと比べてみたら、ケースよりもコンパクトなサイズ感だった。


 実測値の重量は本体のみが約23.4gで、ストラップを付けると約24.1gとなった。今回比較したワイヤレスイヤフォン(ケース入り)と比べても半分以下の軽さだ。これならポケットの中、ガジェットポーチ、仕事用バックパックの小さいポケットなどに入れてもかさばることはない。


 さらにストラップホールが本体に付いており、手首にかけておくこともできる。女性の服にはポケットがないことが多いので、ちょっとした移動時に手を塞ぐことなく持ち運べるのはありがたい。


 とはいえ、いくら持ち運びに便利だとしても使えなければ意味がない。マウスとしての性能はどうだろうか。


 miniclipは、このサイズで右ボタン、左ボタン、スクロール用のホイールに加え、進む/戻るボタンと、合計5つのボタンを搭載している。しかも、右ボタンと左ボタンは静音仕様なので、カフェや図書館など、周囲への配慮が必要な場所でも気兼ねなくクリックを連打できる。


 PCなどデバイスとの接続はBluetoothで行う。マルチペアリング対応で、3台までデバイスを記憶でき、接続切り替えボタンで切り替えて利用できる。どのデバイスとつながっているかは、底面のLEDの色で判別可能だ。赤色はPC、緑色はデスクトップPC、青色はスマートフォン、などのように覚えておくと良いだろう。


 電源は内蔵バッテリーで、1度の充電で最長20時間の駆動、最長4500時間の連続待機となっている。バッテリー残量は青(約100〜80%)、緑(約79〜50%)、赤(約49%以下)に光るLEDで確認できる。充電は付属のUSBケーブルで行う。


 読み取り方式はIR LED光学センサー方式で、電力消費量は少ない。センサーの特性上、光沢面やガラスなどの透明な板の上では利用できないので注意が必要だ。


●接続でつまずかない切り替えボタンとLEDカラー


 では、実際に使ってみよう。


 筆者は、家でも出先でも分厚いタブレットPCのようなポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER2」を使っている。執筆作業には外付けキーボードが欠かせないのだが、マウスまで持ち歩くとなると荷物になることから、マウス操作も行える「HHKB Studio」を愛用している。


 逆説的にいえば、じゃまにならないサイズ感のマウスがあれば、三つ折りタイプの「MOBO Keyboard2」や、「Omikamo キーボード ワイヤレス 折りたたみ式 テンキー付き Bluetooth」など軽くて持ち運びしやすいもの、入力効率を重視しつつ多少コンパクトな「HHKB Professional HYBRID Type-S」をバッグに放り込んで軽やかに移動できるようになるということだ。


 このサイズであれば、携帯性の高さは検証するまでもない。どれだけバッグがパンパンでも、どれだけ重くても、miniclipを持ち運べないということは考えられない。


 というわけで、最寄りのコメダ珈琲店のカウンター席で利用してみた。


 いつものように、ONEXPLAYER2とモバイルディスプレイ、そしてキーボードを展開し電源を入れる。これだけでもかなり場所を取ってしまう布陣だ。


 そして、さらにここでminiclipを取り出して置いてみる。周囲のガジェット類のサイズからすると、「お、かわいいこと」という印象だ。


 PCとの接続は、一般的なBluetoothデバイスと同じで戸惑うことがない。初回電源オンで「Bluetooth 1」を意味する赤色LEDが点灯するので、そのまま接続する。ここで接続切り替えボタンを押して緑(Bluetooth 2)や青(Bluetooth 3)にしてPC側で接続操作をすれば、その番号で接続される。


 2台目のデバイスとして、とりあえずスマートフォンの「Galaxy S23 Ultra」を設定してみた。物理的な接続切り替えボタンと、Bluetooth番号の分かるLEDの色のおかげでスムーズに利用できた。


 なお、既に登録した1/2/3のいずれかの番号に別の端末を登録したい場合は、該当する番号を示すLEDの色になるまで接続切り替えボタンを押し、その後長押しすればペアリング情報は削除される。覚えておくと何かのときに役立つだろう。


●狭い場所でも使えて便利


 ONEXPLAYER2のディスプレイサイズは8.8型だ。このデスクトップの上だけでマウスカーソルを移動させるのであれば、標準サイズのマウスでもそれほど場所を取らないだろう。


 しかし、サブディスプレイがあると話は別だ。それなりに大きくマウスを動かさねばならない。では、カフェの狭いカウンターの上で、いくら小さいとはいえminiclipで操作できるのだろうか。


 結論からいえば、全く問題なく操作できた。miniclipの解像度は1000dpiで、一般的なマウスと比べ高くもなく低くもない。サイズの小ささゆえに、いつもと同じように手首を動かしたところで、キーボードやモバイルディスプレイ、ドリンクなどにぶつかることがないのだ。これなら安心して他のカフェの狭いテーブルの上でも使えそうだ。


 ホイールが小さいので、Webページを上から下へスクロールするのに何度も何度もホイールをクルクルと回さないといけないかと思っていたのだが、それは杞憂であった。一般的なマウスのスクロールと回転させる回数が異なるわけではないし、ホイールボタン機能があるので、クルクルと回すことなく上下にスクロールできる。


 ただ、直径が小さいため回しづらいし、マウス全体が小さいため、何も考えずにホイールボタンを操作しようとするとマウスの先端を触っていることが多々あった。もう少し前方(先端近く)にホイールボタンがあれば、操作しやすくなるのではないかと感じた。


 興味深いのは、マウスの左右全体がボタンとして使えるというところだ。小さいからこそ、どこを押しても左または右クリック操作をできるようにしているのだろう。


 あえて難点を挙げるとすれば、サイズが小さすぎて手の中でマウスが遊んでしまうこと、進む/戻るボタンがマウスの左側についている“右利き用”であること、そして添付のストラップが頼りないことぐらいだ。


 もっとも、普段からWebブラウザで“戻る”操作をマウスボタンで行わないので、このボタンを使えなくても筆者にとってはあまり問題ない。ストラップについていえば、壊れたら好みのものを使える、とポジティブにとらえることもできる。


 小さいマウスが販売されると「こんなので使えるのかねぇ」と、手を出せずにいたのだが、miniclipは見た目のかわいさゆえ、つい手を出してしまったことから「こんなのでも使える!」という発見につながった。


 ストラップとUSBケーブルにブラックだと黒色、ホワイトとピンクには白色が付属するという気の配り方も良い。カラーバリエーションが増えたら、きっとまた買ってしまうだろうと思うほどには使いやすく、所有欲を満たすデバイスであった。



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