時価総額、100億円以上に=東証がグロース市場の改革案

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2025年04月22日 18:02  時事通信社

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時事通信社

東証=東京都中央区
 東証は22日、新興企業向け「グロース市場」の上場維持基準の改革案を有識者会議に示した。2030年以降、上場後5年を経過した企業を対象に「時価総額100億円以上」に厳格化する。上場廃止を含めて新陳代謝を促し、高い成長を実現する企業が集まる市場への改革を進める。

 現行の基準は、上場後10年を経過した企業を対象に「時価総額40億円以上」と定めている。厳格化により、時価総額100億円以上を主な投資対象とする機関投資家からの資金流入を狙う。新規上場基準の引き上げは行わない。

 東証によると、3月末時点のグロース市場上場企業615社のうち、今回の見直しで影響を受ける企業は約200社ある。今後、新基準に抵触する時価総額40億円以上100億円未満の企業については、スタンダード市場への区分変更の対象とする。上場廃止やM&A(合併・買収)、MBO(経営陣による自社買収)なども選択肢となる。

 改革案ではこのほか、グロース市場上場企業に「高い成長を目指した経営」を働き掛けるため、時価総額や株価などの指標を用いた具体的な成長戦略を策定し、年1回以上の開示を求めた。 
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