重賞初制覇を目指すスワローシチー(今年3月撮影、ユーザー提供:ひどろさん) シチー軍団が12年ぶりのJRA重賞制覇なるか。(株)友駿ホースクラブが所有するスワローシチー(牡3、美浦・相沢郁厩舎)が、青葉賞(3歳・GII・芝2400m)で重賞初制覇を狙う。
スワローシチーは父ミッキースワロー、母スコルピオンキッス、母の父フレンチデピュティの血統。祖母のスティンガーは98年の阪神3歳牝馬Sなど、重賞5勝を挙げた名牝。一族からはレッドファルクスやサイレントハピネスなど、多くの重賞ウイナーが出ている。
ここまで9戦1勝。昨夏のデビューから悔しいレースが続いたが、昨年末の中山で7戦目にして待望の初勝利を手にした。続く水仙賞では8着に崩れたが、前走のスプリングSでは重賞初挑戦にもかかわらず、後方からよく伸びて0秒5差の5着に健闘。道悪が味方した部分があったのかもしれないが、一線級相手でも通用することを示した。今回は2400mへの距離延長がカギとなるが、末脚が生きる展開になれば出番はあるだろう。
馬主の(株)友駿ホースクラブは68年に日本最初の会員制愛馬会法人として開業した老舗中の老舗。これまでに86年の阪神3歳S覇者のゴールドシチー、03年のジャパンCと04年の宝塚記念を制したタップダンスシチー、ダートでGIとJpn1を9勝したエスポワールシチーなど、幾多の名馬を送り出してきた。しかし、20年以降は1桁の勝利数にとどまっている。ここで勝てば、クラブにとっては13年マーチSのグランドシチー以来、12年ぶりのJRA重賞制覇。是非とも出資者を喜ばせる走りを期待したい。