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「100%の力で働くには休憩が必要だという訴えに、司法が寄り添ってくれた。会社は現場の声を聞いて改善に努めてほしい」。格安航空会社(LCC)「ジェットスター・ジャパン」に休憩時間を取らせない勤務を禁じた22日の東京地裁判決を受け、原告の客室乗務員(CA)は過酷な労働環境の現実を訴えた。
原告の片桐麻記さん(46)は、早朝や深夜のフライトが繰り返され、1日4便に搭乗することもあるといい、めまいの症状で一時休職に追い込まれた。LCCは大手と異なり、機内清掃業務を外部委託せず、CAが担っているという。
片桐さんは判決後の記者会見で「4便目では疲れ果てている。会社は私たちの働き方にもっと配慮してほしい」と求めた。原告の木本薫子さん(52)は「CAは重要な保安業務を担っているのに、ないがしろにされてきた。航空業界全体の改善につながってほしい」と訴えた。
国土交通省は2024年から、CAの休憩時間などの労働環境の実態調査を進めている。現在は休憩時間などの定めがなく、調査結果を踏まえてルール作りも検討する方針だ。【安元久美子、安達恒太郎】
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