不妊治療中の友達に「お守り代わりになれば」という思いで作った“かわいいワンピース”がYouTubeに投稿されました。この動画の再生数は、記事執筆時点で3万6000回を突破しています。
動画を投稿したのは、レトロな洋服作りの様子を発信しているYouTubeチャンネル「YumiMuller Handmade」のYumiさん。以前には、1965年(昭和40年)に発行されたエミリオ・プッチの裁縫パターンブックを参考に作ったコートが話題になりました。
今回は、1964年に発行された型紙「McCalls 7502」を参考にしてマタニティードレス(ワンピース)を作ります。こちらは、高校時代からの友達へのプレゼントなのだとか。友達は現在不妊治療をしているそうで、Yumiさんは「これがお守り代わりになれば」と、心を込めて制作に取り組みました。
メインで使用する生地は、布地専門店「大塚屋」で購入したおしゃれな柄の布。友達が好きなファッションブランド「ミナ ペルホネン」の雰囲気に似たものをセレクトしました。綿麻混紡ですが、この生地はほとんどシワにならないそうです。ワンピースのアクセントとして、マスタードカラーのパッチワークカットクロスも使います。
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型紙を見ると、このワンピースの袖にはエルボーダーツ(縫い込み)が入っており、少し細すぎるデザイン。そこで、半袖のパフスリーブにアレンジしつつ、普段着にもなるデザインで進めていくことにします。
まずは、袖の型紙をアレンジしていきます。半袖に変えるので、袖山から30センチのところに直線を引いてから縦に4等分に。線の通りに裁断しますが、一番上の部分だけ数ミリ残しておきます。
この切り込みを入れた部分に、直前によけておいた生地を当てて縫いました。余分な部分はカットします。これを繰り返して理想の幅の袖になるようにしたら、ゴムをつけてパフスリーブに作り変えました。他のパーツは、元の型紙そのままに裁断します。
続いて、ダーツ部分をチャコペンで写していきます。Yumiさんは「マタニティードレスなのでオーバーサイズなわけですが、ちゃんと胸と肩にダーツが入っていてシルエットのこだわりを感じます」と話しました。
印に合わせてダーツを縫ったら、肩、襟、見返し、胸当てを縫います。縫い代は、裾以外は全て1.5センチで統一しているそうです。そして、表側にくる襟の裏にはマスタードカラーの布を、裏側には大塚屋の布をチョイスし、間に接着芯を貼っておきました。
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ちなみに、胸当ての部分はスナップボタンで取り外し可能になっており、出産後は授乳ドレスにもなるようです。
袖以外のアレンジとして、型紙にはないポケットを付けるシーンも。洋服にポケットが付いていると何かと便利ですよね。Yumiさんが、デザインだけでなく機能性にもこだわっているのが伝わってきます。
ポケットを付けつつ脇を縫ったあとは、アレンジした袖を作っていきます。元の雰囲気も残すためにアクセントカラーを入れました。袖ができたら本体に取り付け、飾りのリボンも制作。仕上げに、裾をバイアステープで包んで処理をすればマタニティードレスの完成です。
最後は、友達とほぼ同じ身長のYumiさんが試着をし、2パターンの裾丈を撮影。本来はバイアステープを見せずに折り畳むデザインでしたが、どのくらいの長さが好みか友達に写真を送ったところ、長め丈が好みとのことだったのでバイアステープを見せる形で仕上げました。ちなみに、ドレスを受け取った友達は喜んでいたそうですよ。
ゆったりとしたデザインと袖のパフスリーブがとてもかわいらしいマタニティードレス。詳しい作り方は動画で確認できるほか、後半では余った布でミニトートを作る様子を公開しています。
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この動画のコメント欄には「すてきです」「レトロデザインの服、良いですね」「素晴らしいデザイン!」「授乳ドレスにもなる仕組みになるほど〜となりました。静かなこだわりのある型紙を知ると毎度感動します」といった声が寄せられています。
2020年から独学で洋裁や編み物を始めたというYumiさん。「私でも作れそう」と思ってもらうきっかけになればという思いで、洋裁とかぎ針編みに関する動画をYouTubeチャンネル「YumiMuller Handmade」で公開中です。また、作品や情報はXやInstagramでも発信しています。
動画提供:YouTubeチャンネル「YumiMuller Handmade」
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