
不動のボランチとしてジュビロ磐田の黄金期を支え、2006年開催のドイツワールドカップには、日本代表の中心メンバーとして出場。日本サッカーが世界水準へと飛躍していく瞬間をピッチの中央から見つめていた福西崇史。
そんな福西崇史が、サッカーを徹底的に深掘りする連載『フカボリ・シンドローム』。サッカーはプレーを深掘りすればするほど観戦が楽しくなる!
第124回はグラビアアイドルとして活躍し、FC東京サポーターとしても知られる鈴原すずと福西崇史のサッカー対談の第2弾。今回は先日、2026年のW杯出場を決めた日本代表について、疑問に思ったことを福西崇史が答えた。
■日本代表はなぜ3バックに変えて戦ったのか
――先日行われたFIFAワールドカップ26 アジア最終予選のバーレーン戦に勝利し、日本は8大会連続のW杯出場権を手にしました。3試合を残しての出場決定ということで、かつてないほど圧倒的な強さを見せた日本代表ですが、鈴原すずさんは今の代表はどのように見ているんですか?
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鈴原 私はすぐ守備のほうに目が入ってしまうんですけど、昨年のアジアカップから大きく変わったのは、4バックから3バックにシステムを変更したことだと思うんです。
福西 3バックは森保一監督が得意とするシステムで、選手たちからも3バックのほうが良いという声があったんですよね。
鈴原 そうなんですね。注目していたのは、ウイングバックのポジションに三笘薫選手や堂安律選手など攻撃的な選手を置いていることです。ウイングバックは守備とかすごく大変そうなので、最初はどうなるんだろうって見ていました。3バックのほうが良いんですか?
福西 それは自分たちが主導権を握って、多くの時間帯で日本がボールを持てるアジアでの戦いだからですね。守備をする時間が少ないので4バックではなく3バックにして、後ろの人数を3人にすることで、そのぶん前のポジションにより攻撃的な選手を多く起用することができるわけですね。
鈴原 そういうことなんですね。実際に試合を見ても守備のところでウイングバックがすごく動くので大変そうだなと思っていました。でもそのぶん先日のバーレーン戦でも、そのウイングバックのところに相手選手が引きつけられていましたよね。それで鎌田大地選手もフリーになっていたなと思いました。
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あのプレーを見て、ウイングバックに個の能力がすごく高い選手を置くことの意味を感じました。三笘選手のような強い選手を置くことで、相手はそっちに引きつけられて、結果的にスペースが空いてくるので、今の代表は3バックとしての形がすごく出来上がっているんだなと思いました。
■W杯に向けてどんな戦いを目指していくのか
――バーレーン戦は2-0で勝利しましたが、その後のサウジアラビア戦では相手が思った以上に守備的に戦ってきたこともあり、0-0の引き分けに終わりましたね。
鈴原 サウジアラビア戦ではすごく対策をされているなと感じました。日本はW杯で優勝を目指していると思うので、今の形を極めていくのか、別の戦い方を目指すのか。どうなんだろうって、すごく楽しみなところがあります。
福西 アジアを相手にするW杯予選やアジアカップと、世界を相手にするW杯本番など、レベルや特徴が違う中で、相手によって、あるいはチームの状況によって、複数のシステムや多くの選手の選択肢を持っている方がいいですよね。
鈴原 確かにこれだけ良い選手がいれば、色んな戦い方だったり、選手の選択肢もありますよね。
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福西 今回の予選がこれだけ強かったのは、アジアでの戦いだったというだけではなく、今の代表選手たちの意思の強さですよね。自分たちがしっかり結果を残すこと、世界に向けて準備をしていくという意思の強さがあって、サウジアラビア戦でも油断してもおかしくない相手、状況であっても自分たちのペースで仕掛けていました。
交代で出てきた選手たちも激しいポジション争いの中で、チャンスの場なので油断することなく良いパフォーマンスを出そうとしますよね。そうやってもう本番に向けて意識が高くなっていることは、今の代表の強さの秘訣ではあると思います。
鈴原 予選を突破するというよりもすでにW杯本番でどう戦うかとか、そこに向けてどうアピールするかというところもあったんですね。
福西 そうですね。だから予選を突破したからといって、選手たちは満足しているわけでもないと思います。サウジアラビア戦はもっとできたはずなのに、なぜできなかったのか。そこは選手自身もわかっているはずなので、今後はコーチ陣含めて、本番に向けてどうチームを構築していくかが大事だと思います。ここからの準備によって、世界と戦えるかどうか、というところになってきますね。
●鈴原すず
2005年9月4日生まれ
趣味=サッカー観戦(日本サッカー協会公認3級審判員)
特技=和太鼓、書道、百人一首
〇2023年の芸能デビュー後、各グラビア誌を席巻。最近では豊富なサッカー知識を生かして、FC東京の公式イベントや番組に出演して「ガチすぎる」と話題に。
公式X【@suzu_suzuhara】
公式Instagram【@suzu_suzuhara.official】
構成/篠 幸彦 撮影/鈴木大喜