
様々な業種でDXが進む中、時代に取り残されたかのような職場も存在する。秋田県の50代男性(事務・管理)から、数年前に退職した職場のアナログすぎる実態について投稿が寄せられた。
「IT環境以前にPCを受け入れようとしない職場であった」
その職場では、「PCの業務は事務担当がやればいい」という考えが根強かった。そのため多くの従業員はパソコンを使っていなかったようだ。(文:天音琴葉)
パソコンに入力されているのにプリントアウトせず、手書き!?
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「社内の様々なことはレポート用紙に手書きしたものを複合機でコピーして配布、もしくは必要枚数という形です」
過去の資料を参照する場合でも、「パソコンに入力して残っているもの」をプリントアウトせず、手書きするという非効率極まりない作業が行われていた。男性は「正直面倒」「無駄なことをしている印象」と当時の職場を批判する。
外部とのやり取りも「メールでなく電話とFAXで十分、というよりこれで満足している事業主」だったそうだ。
しかし、そんな職場にも変化の波は訪れる。ある取引先から「メールが届いて添付ファイルにて返信してほしい」との連絡が入ったのだ。
「添付ファイルにて返信してほしい」という取引先に混乱
当然のように事務担当者に回されたが、「添付ファイルの送信方法がわからない」という事態に。そこで白羽の矢が立ったのが、基本的なPC操作ができた男性だった。
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「このときになぜか自分に『添付ファイルのやり方がわからないのでやってほしい』と声をかけてきた」
難なく作業を終えると、関係者は安堵したという。職場の飲み会の席でタブレット注文を操作するなど、日常的な場面でもPCスキルが役立つことはあったようだ。しかし、この出来事が思わぬ反発を招く。
後日、事業主が男性について
「パソコンやタブレットの操作ができる人間だからあいつは、血もない心のない人間だ」
と陰口を叩いているのを耳にしたのだ。さらに驚くべきことに、「それを聞いた他の従業員の一部が『そのとおりだ』と納得している」状況だったという。とんでもない偏見だが、相手が事業主では男性にはどうすることもできなかっただろう。
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その後も事務担当以外にはパソコンを使用させなかった。しかも使われていたPCは、「再々リースのデスクトップでも最新との発想」だったという。男性は数年前にこの職場を退職しているが、「今現在も同じ考えであるでしょう」と推測した。男性は辞めて正解だったに違いない。
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