「大塚康生インタビュー アニメーション縦横無尽[新装版]」アニメーター・大塚康生のロングインタビューを収録した書籍「大塚康生インタビュー アニメーション縦横無尽[新装版]」が、本日4月24日に実業之日本社より刊行された。
【大きな画像をもっと見る】同書は2006年に刊行された同名書籍の新装版として、カバー・表紙の装丁や本文の文字組みを一新したもの。「ルパン三世」「未来少年コナン」などで作画監督を務め、高畑勲や宮崎駿の作品を支え続けた大塚が、5年におよぶ取材で語った貴重な証言が収録されている。作画監督の具体的な仕事内容、マンガとアニメの表現の違いといった話題から、自身のキャリアの振り返りや、高畑・宮崎ら演出家たちへの思い、そしてアニメを取り巻く状況への危機感まで、“縦横無尽”に語り尽くした。
さらに新装版では大塚と親交のあったおおすみ正秋、押井守、鈴木敏夫が新たに寄稿。「太陽の王子 ホルスの大冒険」「ルパン三世」TV旧シリーズなどのイラストや設定画、また大塚の各時代の写真など、秘蔵の画稿や写真も追加収録された。なおカバーを飾る線画は、アニメージュ1980年1月号(徳間書店)の表紙用に大塚が描いたもの。その線画のメイキングも巻末に収められている。
■ 特別寄稿より抜粋
□ おおすみ正秋 (「ルパン三世」TVアニメ1stシリーズ監督)
この知的な対談本を読んで、あなたが天才だったとようやく気づいた。
大塚さん。あなたは天才らしい狂気など微塵も見せず、いや逆に、平々凡々な俗人を生きてみせた。
そこがやっぱり天才だったんだね!
■ 押井守(映画監督)
大塚さんを知るひとで大塚さんをキライだったという人は、この業界にはいない(確信的推論)。
滅茶苦茶だけど素敵な人でした。あんな人間、もう二度と出てこない。
■ 「大塚康生インタビュー アニメーション縦横無尽[新装版]」主な内容
第1章 作画監督という仕事
第2章 「動かす」ということ
第3章 東映動画時代と『ホルスの大冒険』
第4章 Aプロ、コナン、テレコム
第5章 ルパンとの長いつきあい
第6章 演出家それぞれ
第7章 アニメーション・スタジオの実際
終章 アニメーションのこれから
特別寄稿:おおすみ正秋、押井守、鈴木敏夫