
心の拠り所や願掛けとして、パワーストーンなどのスピリチュアルなアイテムに惹かれる人もいるだろう。適度な距離感なら問題ないが、頼り過ぎると人間関係までおかしくしてしまう事があるようだ。
福岡県に住む30代の女性が語ってくれたのは、パワーストーンをやたらと盲信する元カレとのエピソードだ。彼の“石への愛”は相当なものだったらしい。
「家の床に大きな天然石の塊がドーン!と鎮座しており、これは芸能人も通う有名店で買ったんだ!と鼻高々でしたね」
さらに、「これは心が穏やかになる石、これは願いが叶う石…これは金運で…」とブレスレットを大量にコレクションしていたという。(文:篠原みつき)
「とにかく悩んだらパワーストーンに頼る!」
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しかし、その熱意とは裏腹に、石の扱いは驚くほど雑だった。「本人は物を大事にするタイプではなく、置かれた石もブレスレットもボロボロ」と振り返る。
「置物のほうは通り過ぎざまにガンガンぶつけたのか、手の触れる所だけ欠けて不自然なヒビ割れもあります。 それでも本人は『この傷は俺の身代わりになってくれた』と言うばかり。いや、カバンや身体をぶつけるせいでしょ、と思いましたが黙っておきました(笑)」
「他にも『月の光に当てると浄化になる』と言って、そのまま忘れてブレスレットをベランダに放置したり。 ブレスレットは願いと引き換えに劣化していくんだと言い張ってましたが、あんなに雑にされたらただの劣化です」
大事にしているはずが、謎の解釈でわざとぞんざいに扱っているかのようにも思える。女性も内心呆れていたようだ。
「そもそも柔らかい種類の石を無理にブレスレットにして、何も気にせず紫外線を浴びせたり、水に濡らしたり、ガツガツぶつけたり…そんな使い方してたら劣化することくらい、パワーストーン好きじゃなくても分かりますよ」
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さらに厄介だったのは、彼が自分の価値観を押し付けてくることだった。
「彼はとにかく悩んだらパワーストーンに頼る!という感じで、私が少し仕事の悩みをこぼしただけで『その悩みは〇〇だから、あの石を買うと良い』などと言い出すんです。『君にぴったりだと思って前から目を付けている石があるんだ。それを誕生日にプレゼントしたら家に飾ってくれる?』と言われ、正直キモっと思っちゃいました」
切実なお願いであればあるほど、本音ではドン引きしてしまったようだ。
「石に頼ってないでまず私に謝ったら?とイラッとしました」
そして、二人の関係が壊れた決定的な出来事が起こる。
「ちょっとした喧嘩の後、私との関係が上手くいくことを願って恋愛系の石を新調した!と自慢気に言われた時は殴ってやろうかと思いましたね。ちなみに、喧嘩になった原因は私の大事な資格試験の前に彼がしつこく会いたいとせがんだからです。石に頼ってないでまず私に謝ったら?とイラッとしました」
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女性はパワーストーン自体を否定したいわけではなく、心の拠り所や安心に繋がるならそれでもいいという。「神社の御守りだってそうですし」とは言うものの、
「それだけ盲信しておきながら大切に扱わないのは意味不明ですし、いちいち勧められたりするのも迷惑です」
と、彼の行動にはどうしても納得が行かなかった。程なくして別れたようで、自身の考えをきっぱりとこう書いている。
「私は金運を上げたくて石を買うくらいなら、そのお金を貯金して転職活動した方がよっぽどお金が手に入ると思う派なので、私とは根本的に合わなかったですね」
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