香港・シャティン競馬場(写真はイメージ、撮影:高橋正和) 4月27日(日)に香港・シャティン競馬場で行われる「香港チャンピオンズデー」。異国で開催される春の大一番に挑戦すべく、今年も多くの日本馬が海を渡っている。チェアマンズSP、チャンピオンズM、クイーンエリザベスII世Cの3競走において、日本国内での馬券発売も実施。中央競馬はGIの中休みとなるが、目が離せない週末になりそうだ。
■日本馬悲願の初制覇なるか
日本時間15時50分発走はチェアマンズスプリントプライズ(3歳上・香G1・芝1200m)。香港短距離路線はハイレベルとあって、同レースは21年にダノンスマッシュが6着、昨年はマッドクールが11着と、GI馬でも一筋縄ではいかない。今年はサトノレーヴ、ルガル、ダノンマッキンリー、エイシンフェンサーの4頭出しで日本馬初戴冠へ。中でもサトノレーヴは前走の高松宮記念を快勝。6歳春にしてピークを迎えた感があり、勢いそのままに海外G1制覇を狙う。
だが中心は地元のカーインライジングか。通算14戦12勝、2着2回とほぼパーフェクトな成績。昨年暮れの香港スプリントでは2番手から楽に抜け出し、2着ヘリオスエクスプレスに半馬身差、3着サトノレーヴに3/4馬身差を付けてG1タイトルを手にした。今シーズン初戦のスプリントCは残り100mほどから流すように圧勝。ふたたび日本馬の前に高い壁となって立ちはだかる。
■ガイアフォース、異国の地で決めるか
日本時間17時ちょうど発走はチャンピオンズマイル(3歳上・香G1・芝1600m)。日本からはガイアフォースが挑む。22年セントライト記念以降は白星から遠ざかっているが、昨年のフェブラリーSで2着、安田記念4着とマイルの頂上舞台で互角の走りを見せている。今回は川田将雅騎手とのコンビ。初の海外遠征で新味発揮なるか。
海外勢ではヴォイッジバブルが強力。昨年の安田記念では17着と崩れたが、帰国して臨んだ24/25年シーズンから本格化した。12月の香港マイルでソウルラッシュを退けると、1月のスチュワーズC、2月の香港ゴールドCとG1・3連勝。長らくマイル路線をけん引したゴールデンシックスティの現役引退後、新たなスターホースの座についている。
■日本から三本の矢で挑む
日本時間17時40分発走はクイーンエリザベスII世カップ(3歳上・香G1・芝2000m)。23年のダービー馬タスティエーラ、23年の三冠牝馬リバティアイランド、昨年2着だったプログノーシスと3頭の日本馬が出走する。
プログノーシスは5回目の海外G1チャレンジ。これまで4回の海外G1勝ち馬は3回がロマンチックウォリアー、1回がヴィアシスティーナで、今回は両馬の手綱をとっていたJ.マクドナルド騎手とコンビを組む。最大の強敵ともいえる名手を味方に付けて、悲願の戴冠なるか注目したい。また、リバティアイランドは昨年の香港C2着、タスティエーラは同じく3着。同レースではロマンチックウォリアーの後塵を拝したが、同馬不在の今回は十分チャンスがある。
ほかには、昨年のキングジョージ覇者でジャパンCにも出走したゴリアット、G1・3連勝中のニュージーランド調教馬エルヴェンセドールなど。海外勢も虎視眈々と頂点を目指す。