写真 女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「結婚」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2019年4月28日 記事は取材時の状況)
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既婚者にとって不倫は、男女関係なく高いリスクをともなうもの。
もし夫(または妻)にバレて離婚となれば慰謝料だけでなく、不倫相手が職場の人間なら退職が避けられないケースも多いでしょう。
◆元カレとの不倫の代償は500万円
桑山佳純さん(仮名・33歳/派遣社員)は、29歳のときに自身のダブル不倫発覚が原因で2歳年上の夫と離婚。自業自得とはいえ、離婚後は経済的にも苦しい生活を強いられています。
「夫と不倫相手の奥さんへの慰謝料が200万円ずつで400万円。
本当は離婚したときに財産分与で100万円もらえるはずだったんですけど、私が不倫相手に200万円弱を貢いでしまったことで相殺(そうさい)しきれず、不足分の100万円を返すことに。合わせて500万円を支払うことになってしまったんです」
約2年の交際を経て27歳のときに結婚しましたが夫は出張が多く、結婚から1年が過ぎたころ、何年かぶりに偶然連絡をくれた大学時代の元カレ(既婚者)についグチをこぼしてしまいます。
そして、彼から誘われる形で飲みに行き、その日のうちに関係を持ってしまったとか。以降、月1〜2回のペースで密会が続いていたそうです。
「でも、夫はそんな私の異変に気づいていたそうです。自分では意識していませんでしたけど、スマホにロックをかけ、家の中でも肌身離さず持ち歩くようになったこと、夫との夫婦関係を無意識のうちに避けるようになって回数も半減していたことなどを後に指摘されたました。
もともと夫は私が髪型を変えても気づかないような人だったので、それだけ私の行動がバレバレだったんだと思います。たしかに、彼と不倫している間は密会するのが一番の楽しみになっていましたし、少し浮かれていたのかもしれません……」
◆夫は不倫現場を目撃していた
しかし、元カレとの逢瀬のために休日も1人で外出することが増えた佳純さんの不倫を疑った夫は、こっそり後をつけて密会現場を目撃していたそうです。
「ただし、そのことを知ったのは浮気の事実を突きつけられたときです。ほかにも夫は睡眠中に私のスマホのロックを解除したらしく、彼と一緒に写っている画像やメッセージのやりとりがプリントされたものを持っていました。
動揺して感情的になった私は、夫のそうした証拠集めのための行為を『ひきょう者!』と激しくののしりましたが、『私を裏切って不倫をしていた君にそんなことを言われる筋合いはない』と今まで見たことのない厳しい態度で言われました。
すでに両親にも連絡されており、夫のもとに謝罪をしに来た両親に半ば強引に実家に連れ戻されました」
◆両親が500万円を立て替えてくれたが、勘当された
その後は、夫には弁護士立ち合いのもと、法律事務所で不倫の事実確認や慰謝料の話し合いをするために一度会っただけ。慰謝料と使い込んだお金の返済を合わせた500万円は用意できなかったため、両親に立て替えてもらう形で支払いました。
ところが、その両親からは勘当(かんどう)を言い渡されてしまいます。
「父親の怒りがすさまじく、離婚してから一度も実家に戻ることができずにいます。母親はたまにこっそり連絡をくれますが、父の性格からすると許してもらえるにはまだまだ時間がかかりそうです」
◆現在はワンルームマンションで貧しい生活
現在は派遣社員をしながら働いていますが、月18万円の給料のうち4万円を両親への慰謝料立て替えの返済。
残り14万円で生活しなければならず、今住んでいるのは家賃4万3000円のワンルームマンションですが築30年以上で老朽化が目立ち、壁には複数のひび割れなどがあるそうです。
「外食や旅行、趣味にお金を使う余裕はなく、洋服もここ1年半はまったく買っていません。付き合っている人もいませんし、休日はテレビやネット動画をボーッと見て終わり。ただ生きているだけの毎日で、私って何のために生きているんだろうって思ったりはします。
もちろん、すべては私が取った行動のツケなのでしょうけど、まさか自分がこんな状況になるなんて想像もつかなかった。後悔したところで手遅れなのは分かっているんですけど……」
彼女にとって不倫の代償は、とても高いものになってしまったようです。
―貧困の沼、転落の淵―
<文/トシタカマサ>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。