写真はイメージです投資家、起業家、エリートビジネスマンーー立場や職業はそれぞれ違えど、世の中には“億”を稼ぐ人たちが存在する。日々、家計のやりくりに追われる一般庶民にとってみれば別世界の住人のように思えるが、「稼ぐことはエリートや特別な才能を持つ人間の特権ではなく、多くのビジネスパーソンでも真似できることばかりです」と語るのは、新刊『億を稼ぐ力 非エリートでもできる習慣と方程式』(KADOKAWA)を上梓した金泉俊輔氏。
『週刊SPA!』編集者時代は非エリートともいえる若きIT経営者や個人投資家、そしてソーシャル経済メディア『ニューズピックス』に転職後は、大手商社や外資系で活躍するエリートビジネスマンなど、様々なタイプのミリオネアと出会ってきた金泉氏。そんな金泉氏によると、億を稼ぐ人には共通の“稼ぐ力”があるという。では、その共通点とは何か。その一部を同書より見ていこう。
(本記事は『億を稼ぐ力 非エリートでもできる習慣と方程式』より一部を抜粋し、再編集したものです)
◆稼ぐ人は締切を守る
「非エリート」でも「エリート」でも稼ぐ人々の共通点として、「時間の使い方がうまい」ということが挙げられます。彼らは無駄な作業を極力避け、自分にとって最も価値のあることに時間を費やすことを徹底しています。
それを可能にするのが、他人に仕事を任せるスキル。さらに自己管理能力にも長けているため、副業やワークシェアもスムーズに進めることができるのです。意思決定の早さにも通じます。
また、「遅刻率が低い」というのも特徴です。時間を大切にする姿勢は、彼らの信頼度を高め、ビジネスの成功に直結しています。
時間を重視する人は、締切を厳守することを徹底しています。タスク処理を後回しにせず、計画的に進めることで、自信をもって仕事を進められるだけでなく周囲の人々にも信頼されるようになります。例えば、堀江貴文さんは非常に多忙でありながら、時間管理が徹底されており、タスク処理のスピードが速いことで知られています。時間を制することが、成功への大きな一歩となるのです。
◆「No」と言えることが締切を守る秘訣
稼ぐ人の中には「No」を明確に言うことができる人が多いことも、彼らが締め切りを守れる秘訣なのかもしれません。これは単に断るのではなく、理由を説明しながら、必要のない仕事を適切に減らす能力を持っているということです。
外資系企業出身者は特にこの意識が強く、無駄な仕事を排除しながら効果的に業務を進めています。日本の企業文化では、回答を引き延ばすこともありますが、合理的な判断で速やかに「NO」と言えることが、最終的には自分の時間を守ることにつながるのでしょう。
◆「すぐやる」ための時間を確保する
成功者は、「すぐやる」ことの重要性を理解しています。タスクを後回しにせず、今すぐできることは即座に行動に移すわけです。
また、他人に任せるべき仕事と自分でやるべき仕事を明確に線引きし、リソースの最適配分を考えることも、効率よくタスクをこなしていくには必要です。「自分はできない」「自分がやるべきではない」という判断も早いわけです。
頭の中に未処理のタスクを抱えていると、それが負担となり思考の処理速度が落ちてしまう……。心当たりがある人も多いことでしょう。そのため、いったん結論が出たのであれば、即行動することで処理スピードを上げることができます。
◆労働時間の長さではなく、効率が大事
一部の成功者には、朝早くから夜遅くまで働く、いわゆるワーカホリックのような人もいます。しかし、単に長時間働けばよいというわけではありません。
稼ぐ人は仕事を「労働」として捉えるのではなく、「好奇心の延長」として楽しんでいます。例えば、堀江さんは仕事と遊びの境界が曖昧で、自分の興味をビジネスに転換する能力に長けています。つまり、興味を持ったものを収益につなげる視点を持つことで、労働時間に関係なく結果を出すことができたのです。
そして、稼ぐ人ほど、自分の時間の価値を強く意識しています。タイムパフォーマンスを計算し、「この業務を自らが触れることで、ほかのことに触れるよりもプラスになるのか?」「他人に任せるほうが効率的か?」など、こうした視点を常に持つことで、無駄な時間を徹底的に排除し、高い生産性と収益を生み出しているのです。
【金泉俊輔】
編集者。1972年生まれ。立教大学経済学部卒業後、扶桑社入社。書店取次営業などを経て、総合週刊誌編集へ。IT、投資、事件、サブカルチャーなどを担当。webメディア『日刊SPA!』『女子SPA!』『ハーバービジネス・オンライン』を創刊プロデュースする。2013年より『週刊SPA!』編集長。18年よりソーシャル経済メディア「NewsPicks」編集長となり、プレミアム事業担当執行役員を経て、21年より次世代映像コンテンツの企画・プロデュース会社「NewsPicks Stuidos」代表取締役CEO