
現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、東京都在住68歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール
回答者本人:68歳男性同居家族構成:本人、配偶者(74歳)
居住地:東京都
リタイア前の雇用形態:正社員
リタイア前の年収:380万円
現在の資産:預貯金1100万円、リスク資産0万円
これまでの年金加入期間:国民年金373カ月、厚生年金303カ月
現在受給している年金額(月額)
老齢基礎年金(国民年金):6万7988円(繰り下げ受給)老齢厚生年金(厚生年金):12万2763円(繰り下げ受給)
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):なし
配偶者の年金や収入:老齢基礎年金105万9341円(年額)、企業年金6万1700円(年額)
「貯蓄から2万〜3万円切り崩している」
現在の年金額について満足しているか、の問いに「満足していない」と回答した今回の投稿者。その理由として、「(年金だけで)不足する場合は貯蓄から2万〜3万円切り崩している」からだと言い、「預金も少ないので、今後、医療費などの出費が増え、諸物価が高騰して、年金があまり上がらない場合は、生活できるかどうか不安」だと語っています。
ひと月の支出は約「19万円」。年金だけでは「年の半分くらい足りない」と回答されています。
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「年齢やインボイス制度のせいもあって仕事が激減している」
「年金を受給しつつ、フリーランスの広告制作、主にライター」の仕事でも収入を得ているという投稿者。しかし「元々、仕事の量や(それに伴う)収入がかなり不安定なうえ、年齢やインボイス制度(発注側が消費税の控除を受けるにあたって、原則として、適格請求書発行事業者が発行する請求書を必要とする制度)のせいもあり、仕事が激減している」とため息をつきます。
年間売り上げ1000万円未満の免税事業者においては、課税適格請求書(インボイス)を発行することができずに仕事が取りにくくなるケースが発生しており、投稿者はその影響を感じている様子。収入を増やすために「アルバイトも考えているが、体調の関係もあって、勤務に不安」があるために踏み切れないと言います。
「年金の支払いを滞らせたこともあって後悔している」
現在は「今までの生活で無駄だと思える支出を、極力抑えるよう日々意識して」暮らしているそうで、「嗜好品を減らす、ぜいたくな食材は買わない、地下鉄1駅は歩く、知人と会うことを控えるなど」の工夫をしているとのこと。年金生活については「働かなくても幾ばくかの収入がある。生活の最低ラインは守られるという、わずかな安心感はある」とするいっぽうで、「今後、物価が高騰したり、年金制度自体が不安定になっていくことが予想され、大きな不安を感じる。医療費についても、自分の体調や治療費がどう変わっていくのか不安がある」と吐露。
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(文:あるじゃん 編集部)