
生活環境と子供の健康
4月23日、ドレクセル大学(アメリカ)は、プレスリリースにて、緑のある環境は子供を健康にすると示した。
緑空間(樹木、草地、芝などの緑が場所の性質を決定している空間)の周辺に住む新生児は、心身ともに良好で穏やかな傾向にある。これは、健康な子供が、樹林や街路樹、公園の近くなど緑のある環境で暮らしているからではないという。なお、研究論文は「Science of The Total Environment」に掲載されている。
緑のある環境が子供の健康に対して与える効果
これまで、緑のある生活と妊娠転帰における関係性は立証されている。今回、研究チームは、非営利団体「Friends of Trees」の植林活動記録(1990〜2020年、アメリカ・オレゴン州ポートランド、3万6000本以上)を用いて、既存の樹木ならびに植樹が新生児の健康に対して与える影響について検証した。
産後10年間における自宅から100m以内の植樹数、その地域における既存の樹木被覆率(土地面積に対して樹木で覆われた土地の割合)および道路被覆率(土地面積に対して道路で覆われた土地の割合)に基づき評価したところ、樹木数と出生体重の増加において有意な相関が認められた。
例えば、出産前10年以内、自宅から100m以内において新たに植えられた植樹1本につき、子供の出生体重は2gから3g増えた。また、100m以内に10本以上の樹木がある地域に住むことにより、出生体重は約50g増加するという。
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研究チームは、自宅周辺の樹木数(既存の樹木ならびに新たに植えられた樹木)は新生児の健康に関する指標となり、出生体重の増加、在胎不当過小児(SGA児)リスクの低下、早産リスクの低下に関連すると示す。
とりわけ、既存の樹木は、新たに植えられた樹木と比べてリラクゼーション効果が高く、交通騒音や大気汚染を軽減させ、出生体重に対する悪影響の緩和に役立つと推測される。
(画像はプレスリリースより)
Drexel University
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