ユニコーンS2025に出走予定のクレーキング(今年1月撮影、ユーザー提供:Spice Upさん) 騎手時代に「逃げの名手」として知られた中舘英二調教師が、ユニコーンステークス(3歳・GIII・ダ1900m)のクレーキング(牡3)でJRAダート重賞初制覇を狙う。
中舘調教師は65年生まれの59歳。84年に騎手デビューしてJRA通算17695戦1823勝。93年の阪神3歳牝馬Sと94年のエリザベス女王杯のヒシアマゾン、07年のスプリンターズSのアストンマーチャンでGI・3勝を挙げている。14年の調教師試験に合格し、15年に開業。JRA通算2572戦217勝。重賞は21年と23年のアイビスSDのオールアットワンスなど4勝を挙げている。
ユニコーンSにはクレーキングで挑む。父がナダル、祖母が10年の京都牝馬Sを制したヒカルアマランサスという血統馬。昨年6月の新馬は3馬身半差の楽勝だった。その後はヤマボウシ賞が3着、カトレアSが2着と強敵相手に惜敗したものの、前走の1勝クラスが好時計で8馬身差の圧勝。今回が重賞初挑戦となるものの、一連の走りを再現できれば、上位争いは必至だろう。
中舘調教師はJRA重賞を騎手として30勝、調教師として4勝している。しかしながら、ダートでは騎手時代の01年マーチS・アイランドオオジャの1勝のみ。「逃げの名手」と活躍したことを考えると、これは少々意外な感じではないだろうか。今回は調教師として8回目のJRAダート挑戦。過去最高着順は23年のマーチSのロードヴァレンチ、今年のマーチSのブレイクフォースの4着だが、今度こそは「初制覇」といきたい。