過去5年ほど国民年金保険料を支払っていません。私の年金は、将来どのぐらい減ってしまいますか?

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2025年04月30日 18:30  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、国民年金保険料を払わなかった場合の減額についてです。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、国民年金保険料を払わなかった場合の減額についてです。

Q:過去5年ほど国民年金保険料を支払っていません。私の年金は、将来どのぐらい減ってしまうのでしょうか?

「職が安定せず、過去5年ほど国民年金保険料を支払っていませんでした。私の年金は、将来どのぐらい減ってしまうのでしょうか?」(50代男性)

A:令和7年度の老齢基礎年金の満額と比べると、年額で10万3900円ほど減ります

国民年金保険料は、20歳以上60歳になるまで、合計480カ月支払います。480カ月の全期間、国民年金保険料を納めると、65歳から老齢基礎年金の満額83万1700円(令和7年度、新規裁定者)を受給できます。また、会社員や公務員など、厚生年金保険の被保険者期間があって、老齢基礎年金を受け取るのに必要な資格期間を満たした人は、65歳になったときに、老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受給できます。

仮に、相談者には、厚生年金保険の被保険者期間はなく、20歳から60歳になるまで国民年金の第1号被保険者であり、国民年金の納付期間(480カ月)のうち、5年間(60カ月)のみ国民年金保険料を支払っていなかった場合として、受給できる老齢基礎年金を計算してみます。

●計算式
83万1700円×(480カ月−60カ月)/480カ月=72万7734円(年額)

したがって年額72万7734円が受け取れるため、令和7年度の老齢基礎年金の満額と比べると、年額で10万3900円ほど少なくなります。

もし、相談者が国民年金保険料の免除・猶予申請をしていた場合は、後から納付(追納)することにより、老齢基礎年金の年金額を増やせます。追納が承認された月の前10年以内であれば、未払い国民年金保険料を支払えます。

今回は、厚生年金保険の加入については全く考慮していません。年金は、貯蓄と異なり、生きている間ずっと受け取れます。年金額を少しでも増やせると、安定した老後資金になりますよ。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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