
5月はまた値上げの波が…。コメの値段もさらに上がるなか、政府が放出した備蓄米のうち、スーパーなどの小売店や飲食店にたどり着いたのは、全体の約2%だったということです。
5月1日から食品478品目が値上げ 値上げの傾向は?井上貴博キャスター:
5月も値上げは続きそうです。具体的に見ていきます。
▼伊藤ハム
ハム・ソーセージなど60品目
約2%〜18%の値上げ(商品規格変更含む納品価格)
▼ハウス食品
ルウ・レトルト製品
約8%〜15%の値上げ(希望小売価格)
具体例:「バーモントカレー 中辛 230g」425円→481円
▼UCC
コーヒー飲料など41品目
15%〜30%の値上げ(店頭想定価格)
具体例:「UCCゴールドスペシャル スペシャルブレンド SAP250g」645円→807円
帝国データバンクによりますと、2025年1月から10月までに1万4409品目が値上げをするということで、すでに2024年の1年間を超える勢いです。
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値上げの傾向としては、食品・日用品を中心に買い控えが強まるなど、消費者の“値上げ疲れ”が顕著に出始めているということです。
価格は「据え置き」とした上で、“実質の値上げ”をする企業もあります。
明治は5月20日から、「きのこの山・たけのこの里」の価格は据え置き、内容量を変更すると発表しました。きのこの山は74g→66gに、たけのこの里は70g→63gに変更するということです。
実際に個数を数えてみると、大体どちらも3〜4個ほど少なくなっていました。
値上げのニュースは多いですが、価格転嫁しなければいけない仕方ない部分もありますよね。
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プロ経営者 ハロルド・ジョージ・メイさん:
仕方ないと言えば仕方がないですが、やはりそこが市場の原理です。あとは競争でどういう商品が生き残るかということだと思います。
私は、値上げをするなら「値上げをする」と正々堂々と理由をつけて言った方がいいと思います。中身を変えるというのは、やはり気がつきますから。
井上キャスター:
「値段を据え置いていて嬉しい」というよりもということですね。
そして、値上げは食料品だけではありません。
日本製紙クレシアでは、5月1日の出荷分から「クリネックス」「スコッティ」などのブランドで展開しているトイレットペーパーやティッシュなど製品全般を10%以上値上げするということです。
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価格改定の理由としては、「原材料・燃料費」「物流費」「人件費」の上昇が理由だということです。
野菜価格の今後の見通しは?井上キャスター:
値上げ続きの5月ですが、価格が下がるものがあります。
4月30日に発表された野菜価格の今後の見通しです。(農林水産省「野菜の生育状況及び価格見通し」より)
【平年を上回って推移している野菜】
・ニンジン
・ジャガイモ
・タマネギ
など
価格が上回っている理由としては、各産地で雨が少ないなどが要因です。
【平年並みで推移している野菜】
・キャベツ
・ナス
・トマト
など
【平年を下回って推移している野菜】
・レタス
(5月後半は平年並み)
葉物野菜が結構安くなってきているということです。
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〈プロフィール〉
ハロルド・ジョージ・メイさん
プロ経営者
1963年オランダ生まれ
現パナソニック・アース製薬の社外取締役など