
誰かと会話しているなかで、丁寧な言葉遣いの中にどこか上から目線に聞こえてイヤな気分になってしまうことはありませんか。例えば「ご理解いただけましたか?」「お分かりいただけましたか?」などは少し冷たく聞こえることもあるはず。そんな時のベストな対応方法をInstagramで紹介しているB.B軍曹さんの漫画『上から目線に聞こえる気遣いの言葉』が話題になっています。
B.B軍曹さんが契約手続きを進めていた時のこと。担当者に「ご理解いただけましたでしょうか?」と尋ねられ、少し違和感を覚えます。「理解した」といってしまうと違った意味に取られるかもと感じてしまうのでした。
一方、夫の髭さんは仕事を手伝ってもらった際に同じ状況になるも「もやっとしたことはある?」と尋ねていました。このように聞き方1つで、安心した雰囲気を作ることができるという話でした。
同作の読者からは「言葉選びって大切ですよね。自分は普通に言ったことが実は相手にとって困らせてないか心配になるときがあります」「私もよく仕事で『ここまでの説明はご理解頂けましたか?』と聞いていたので反省しました。最近は『私の説明が不足しているところはありますか?』『ご不明な点はありますか?』と聞くようにしています」など、活用報告の声がたくさんあがっていました。同作について作者のB.B軍曹さんにも詳しく話を聞きました。
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ー投稿はご主人の言動や行動がモデルになっているのでしょうか?
そうですね。髭(夫)の発言や行動からヒントを得て描いています!もともと私は言葉に詰まったり、気を遣いすぎてうまく伝えられないことが多かったのですが、そんな私に対して、髭はいつも「大丈夫だよ」と言葉を選んで接してくれて、それがすごく救いになっていました。
だからこそ、「こういう言葉かけがあると、ちょっと楽になるよね」っていう感覚を、漫画を通して伝えられたらなと思って描いています。
ーこの漫画を描こうと思ったきっかけを教えてください
ある日ふと「ご理解いただけましたでしょうか?」と聞かれたときに、「うまく理解できていないかもしれないけど、分かってないとは言いづらい…」と戸惑った経験がありました。その瞬間、「人って【分かった】と答えたほうが場がスムーズになるって思っちゃうけど、本当はモヤモヤしたまま終わってることも多いよな」と気づきました。
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そんなときに思い出したのが、髭の「なんかモヤっとするところある?」という聞き方でした。これって答えを急かすんじゃなくて「わからなくても大丈夫」って空気を先に差し出してくれる言葉なんですよね。
だからこそ心がゆるんで、本音が話せたりする。「問い方ひとつで、安心感ってこんなに違うんだな」と感じたことが、この漫画を描こうと思ったきっかけです。
ー印象に残っているコメントはありますか?
たくさん嬉しいコメントをいただいています!とくに印象に残っているのが「『もやっと』いいですね。よく『ご不明な点は〜』なんて聞かれますが【何が分からないのか分からない】という情けない現象あるのでこれはいい!」というコメントを読んで、「私だけじゃなかった!」と嬉しくなりました。
自分が感じた小さな違和感を漫画にして、誰かが「それ、わかる!」と受け取ってくれることが何よりも嬉しいです。今後も、少しでも心が軽くなるような作品を描いていけたらと思っています。
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(海川 まこと/漫画収集家)