機体に描かれた日本航空(JAL、手前)と全日本空輸(ANA)のロゴマーク=東京・羽田空港 航空大手2社の2025年3月期連結決算が2日、出そろった。インバウンド(訪日客)や日本発のビジネス利用が堅調で、売上高はANAホールディングス(HD)が前期比10.0%増の2兆2618億円と過去最高を更新。日本航空は売上高に当たる売上収益(国際会計基準)が11.6%増の1兆8440億円と12年の再上場後で最高となった。
ANAHDは傘下の全日本空輸で国際線旅客収入が初めて8000億円を突破。日航は北米からの利用が格安航空会社(LCC)を含め好調だった。
26年3月期は、ANAHDが増収減益、日航が増収増益を見込む。日航の鳥取三津子社長は2日の記者会見で、米国の関税政策について「旅客需要は国際、国内線ともに予約動向に影響は見られない。ただ、米国景気が落ちてくれば状況は変わるだろう」との見方を示した。