「事件前に退職」供述の容疑者、自暴自棄か 大阪・西成暴走事故

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2025年05月02日 19:15  毎日新聞

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毎日新聞

保護者や警察官に見守られながら登校する大阪市立千本小学校の児童(左)=大阪市西成区で2025年5月2日午前7時51分、井手千夏撮影

 大阪市西成区で小学生の列に乗用車が突っ込み7人が重軽傷を負った事件で、殺人未遂の疑いで逮捕された矢沢勇希容疑者(28)=東京都東村山市=が大阪府警に、「4月下旬に勤務先を辞めた」と説明していることが捜査関係者への取材で判明した。「全てが嫌になった。人を殺そうと思った」とも話しており、府警は自暴自棄になった容疑者が無差別殺人を企てた可能性があるとみて経緯を調べる。


 矢沢容疑者は大阪市西成区千本中2の路上で1日午後1時半すぎ、下校していた市立千本小学校2、3年の男女児童7人を車ではねて殺害しようとした疑いが持たれている。容疑を認めているという。


 捜査関係者によると、容疑者は府警の調べに「病院で診療放射線技師として働いていたが、4月下旬で自己退職した」と供述。仕事を辞めた後に大阪まで移動したとみられ、事件2日前の4月29日にJR新大阪駅(大阪市淀川区)近くのレンタカー店を訪れ、本人名義で車を借りていたことも確認されたという。この店で借りた白色のスポーツタイプ多目的車(SUV)が事件で使用された。


 容疑者は逮捕された後、「全てが嫌になり、人を殺そうとして車で突っ込んだ。小学生数人をひき殺そうとした」と話しており、府警は離職と事件の関連について慎重に捜査している。


 また、府警が事件現場周辺の防犯カメラなどを調べたところ、児童らがはねられた詳しい状況も明らかになった。


 負傷した児童らは千本小に隣接する南向きの一方通行の道路を通り、帰宅する最中だった。道路の端を列になって歩いていると、後方から容疑者の車が蛇行しながら接近。そのまま速度を落とさずに幅寄せをするような形で児童らに突っ込んだという。


 児童らがはねられた際に車のブレーキランプは点灯しておらず、現場にブレーキ痕もなかった。これらの状況から府警は容疑者に強い殺意があったとみている。


 府警捜査1課によると、負傷した児童7人のうち2年生の男子児童(8)が左腕を骨折していたことが新たに分かり、重傷は2人となった。残る5人は打撲などの軽傷を負った。【斉藤朋恵、大坪菜々美】



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