
大して昇給が見込めない職場で、仕事への意欲を失い、必要最低限の仕事しかしない「静かな退職」という働き方をする人たちが若手だけでなく、中堅社員の一部にも広まっているようだ。しかし中には、そもそも会社から与えられる仕事がほとんどないという人もいるらしい……。
「入社して2〜3か月した頃から不思議に思っていましたが、担当業務がほぼありません」
と投稿を寄せた30代女性は、IT企業の総務課に中途入社して4年目になる。驚くべきことに、毎月5日程度しか仕事がないようだ。(文:天音琴葉)
上司も先輩もいないため、数十分外出してもバレない
具体的な業務内容は、「月末月初のおよそ5営業日に多少業務があるのと、会社全体の事務仕事を担っている社長の配偶者から、たまに誰にでもできる雑用の依頼がある程度」だという。
|
|
女性が勤務するのは、都市部から離れた場所に設置された小さなサテライトオフィスだ。そこには先輩も上司もいないため、
「空調の効いた個室で終業時間になるのをひたすら待っている状態です。基本的にいつでも暇なので、両耳イヤホンで自分の好きな音楽を聴きながらネットサーフィンをしたりスマホゲームをしたり動画配信サイトを観たりしています」
と、驚きの勤務実態を明かした。さらに、この会社には情報システム部が存在しないため、会社のパソコンを監視されるはことないそう。「会社PCが使い放題なのがありがたいです」と女性は続けた。
それどころか、
「勤務時間中に私用で数十分外出していても同じ就業場所に誰もいないため気付かれません」
|
|
というほど、自由というか放置された環境のようだ。
「年休100%消化、残業0時間で年収360万円です」
女性自身は「入社時から社内ニート」だったというから、意図せず「静かな退職」状態になったようだ。
「年間休日125日、年休100%消化、入社以来残業0時間で年収360万円です」
と、待遇面にも不満がない様子だが、自身のスキルアップやキャリア形成という観点では、物足りなさや将来への不安を感じる人もいるかもしれない。「地方サテライトオフィス」がいつか閉鎖される可能性もあるだろう。この環境は幸運、それとも停滞か……みなさんならどう捉えるだろうか。
※キャリコネニュースでは「必要最低限しか仕事しない『静かな退職』実践中の人」をテーマに投稿を募集中です。回答はこちらから https://questant.jp/q/UWFMPSAI
|
|