ユニコーンSに出走予定のメイショウズイウン(c)netkeiba 全日本的なダート競走の体系整備に伴い、昨年から6月に行われる東京ダービーの前哨戦に位置づけられるようになった。この時期の3歳ダート路線は参考となるようなレースが少ないので力の比較が難しい。舞台となる京都競馬場ダート1900mコースはスタンド前のダートコースからスタートするツーターンコース。最初のコーナーまで400m弱の距離があることから激しい先行争いにはなりにくい。最後の直線は約330m。芝コースほどではないが、坂の下りを利したロングスパートに耐えられるスタミナが求められる舞台だ。
◎メイショウズイウンは3月8日の阪神競馬場ダート1800m1勝クラス優勝馬。初勝利まで4戦を要したものの年明けの中京競馬場で後続に4馬身の差をつけて勝ち上がると、続く1勝クラスではさらに差を広げて5馬身差圧勝。このレースは前、後半の半マイル50.0秒〜51.1秒と逃げ、先行馬にとって厳しい流れになったが、先行集団の後ろで折り合いを付けると残り200m付近で抜け出して決定的な差をつけた。前走はルクソールカフェ相手に完敗も、追い込みにくいコースでよく追い上げている。
〇テスティモーネは4月6日の阪神競馬場ダート1800m1勝クラス優勝馬。この時は前、後半の半マイルが48.9秒〜51.1秒というタフな流れを積極的に追いかけ、最後は逃げ粘ろうとする相手を力でねじ伏せるように抜け出し、2馬身半差。他馬の動きに影響されない精神力も印象に残るが、この時記録した1分52秒7は同日に行われた古馬の2勝クラスの同条件レースよりも0.8秒も速いものだった。1戦毎に力を付けており、まだ上を目指せる存在だ。
▲クレーキングは1月25日の中山競馬場ダート1800m1勝クラス優勝馬。このレースは前、後半の半マイルが50.8秒〜49.6秒というスローペースの流れを2番手追走から、早めに先頭に立って、そのまま押しきった。最後はゴール前の坂をものともせずに12.4秒、12.4秒。優勝タイムの1分52秒9は、同日の古馬2勝クラス特別競走を0.8秒上回った。そこから間隔を空けて挑む1戦。注目したい。
△カナルビーグルは3月23日の阪神競馬場ダート1800m1勝クラス優勝馬。前、後半の半マイルが50.4秒〜51.0秒というタフな流れを先行し、そのまま後続を突き放した。すんなり自分の競馬が出来れば強い1頭だ。
ほかでは力強い末脚を持っている△ヒルノハンブルクも前が崩れるようなら怖い。伏竜Sで3番人気の支持を得た△ベルベルコンパスとキャリア豊富な△ベリタバグスも抑えておきたい。