泥に埋もれた裏庭の池 澄んだ水を山から引いて再生 人口360人・高知の山村に移住 家族の奮闘動画が50万超再生

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2025年05月03日 07:10  まいどなニュース

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ヤギは草刈りの強い味方(写真提供:YouTubeチャンネル「小さな村で暮らす」さん)

東京での暮らしを離れ、人口わずか360人という高知県の小さな山村に移住した一家のある動画が、多くの反響を呼んでいます。

【アフター写真】再生された池はこちら 澄んだ水をたたえる場所へと生まれ変わりました

家の裏にあった泥に埋もれた池らしき場所を掘り起こし、山から水を引いて清らかな池へと再生していく様子を記録したもので、「となりのトトロみたい!」「すごい努力の結晶ですね」と感動の声が寄せられました。動画は2023年の夏に公開され、これまでに50万回以上再生されるなど、今も多くの人に視聴されています。

動画を投稿しているのは、夫婦と子供3人の5人家族です。彼らが移住した高知県土佐郡大川村は、高知空港から車で約1時間15分、水資源の豊かな山あいに位置し、村のホームページによると「離島を除いて日本で一番人口が少ない村」だといいます。

一家は、1000平方メートル超の広い敷地に建つ築200年の空き家を自らの手で改修し、ヤギやニワトリと共に畑を耕しながら自然と共存する暮らしを送っています。その日々の様子は一家で運営するYouTubeチャンネル「小さな村で暮らす」で紹介されているほか、「噂の!東京マガジン」などテレビに取材されたこともあります。

草木の剪定から、掘り起こしまでコツコツと

池再生のきっかけは、子どもたちが通う保育園の夏祭りでした。金魚すくいならぬ“メダカすくい”で大量にすくってきたメダカたちのため、「住まい」を作ろうと決意したのが始まりでした。

裏庭には木々が生い茂り、池はすっかり泥や落ち葉に埋もれた状態で、普通なら足を踏み入れるのもためらうような場所ですが、家族や知人と力を合わせ、草木の剪定から池の掘り起こしまでをコツコツと進めていきました。

特に苦労したのが、長年にわたって積もった泥と落ち葉の除去作業でした。大量の泥などは何度も何度も一輪車で運び出し、畑に入れて活用します。

池に必要な山水は、「水基」と呼ばれる地域の水の分配場所から引いてきます。「水基」は水源からの水を集め、上水道が引かれるまでは近隣の集落に分配する基地として大切に使われていた場所で、現在は小さな村さん一家と近くのお墓を管理するご夫婦(現在は高知市在住)が利用しているそうです。

池の清掃が終わるとこの水基にホースを繋ぎ、池へと水を導きました。ホースから流れ出した山の水は勢いよく池を満たし、土砂を取り除いた池は透き通るほどに澄んだ水をたたえる場所へと生まれ変わりました。

元気に泳ぎ回るメダカたちの姿に、見ているだけで癒されるという声も上がっています。メダカたちも広い住まいが出来て嬉しそうです。

小さな村さんにお聞きすると、これら全ての工程はわずか2日間で行われたとのことした。なお1年半が経った現在ですが、家の改修工事の関係で水を止めなくてはならないため、メダカたちはお知り合いの池に一時避難中だそうです。

   ◇   ◇

もともと東京都内で教師として働いていた小さな村さんは、「生ごみも土に還すような暮らしがしたい」との思いから、移住を決意されたとのことです。

一家の暮らしぶりや移住のきっかけは他の動画でも詳しく紹介されており、都市生活に慣れた私たちにとっても、多くの気づきを与えてくれます。

(まいどなニュース特約・道草クイーン)

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