各SNSにて連載中の人気漫画『ちいかわ』。多くのエピソードではちいかわやハチワレ、うさぎたちの日常が描かれるなか、2025年4月下旬からモモンガ、ラッコ(先生)の掛け合いが描かれた物語が連続して投稿されている。本稿ではその内容を振り返りたい。
参考:【画像】『ちいかわ』「あたたかな 風のかおりは なまがわき臭」ラッコ、心の一句
4月28日に投稿されたエピソードで出会ったモモンガとラッコ。あたたかな風が息吹くなか、モモンガのしっぽから「なまがわき臭」が香る。そんなモモンガに対してラッコは「行くかッ『風呂』ッ!!」と誘う。
風呂へ行くことにあまり乗り気ではなかったモモンガであるが、周りの人々から洗ってもらい、洗剤の泡に包まれながら笑顔を浮かべた。「もっと泡〜」とねだるモモンガに「利用したのかッ/優しさをッ!!」とラッコ。
「見―てー」とお決まりの台詞を言いながらモモンガはラッコに接触。風呂場の床をラッコが滑り抜ける。
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体を洗った2人はサウナでひと汗を流すことに。しかし暑さに耐えかねたモモンガは水風呂を待たずしてサウナから退室してしまう。その際にモモンガはラッコに冷たい言葉をかける。
「あったのかもしれないな…」とこぼすラッコ。その直後のコマでは「『驕(おご)り』が…」とラッコ特有の構文で締めくくられた。
今回のエピソードで過去に投稿されたお話を思い出した人は少なくないだろう。
2022年10月18日に投稿されたエピソードにて知人と風呂に訪れていたモモンガ。その際には誤って水風呂から入浴してしまい「冷たすぎるんだよーーッ!!」と不満をこぼした。
もしかしたら今回、モモンガが怒りをあらわにしたのはラッコに対してストレスを抱いたのではなく、当時の思い出がフラッシュバックしただけではないだろうか。モモンガの背景を知らないラッコが自分を責めないよう祈るばかりだ。
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余談ではあるが、このときモモンガが風呂へ一緒に行ったキャラクターは、たびたびモモンガとの関係が描かれていた。
まわりにちょっかいを出してしまうモモンガであるが、どうやらこの子とは相性がよい模様。モモンガと親しい(?)鎧さんも2人の関係を「友情……か…?」と評している。
一緒に風呂へ訪れた回をはじめ、前述したエピソードのあとに投稿されたお話では、モモンガがこの子にカチューシャをプレゼントしている。その直後のエピソードでこのキャラクターの顔が初めて明らかとなった。そう、この子は今では「古本屋」と名つくキャラクターだったのだ。
『ちいかわ』では記号的に描かれるキャラクターがたびたび登場するが、このときのモモンガは「古本屋」を作品の象徴的なキャラクター、代替不可能な1人として昇華させたと言えるだろう。
厄介者として描かれる(もちろん、それが大きな魅力でもある)モモンガだが、モモンガの行動は周囲を困らせているだけではない、決して。
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(文=加藤かづき)
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