【天皇賞(春)】新旧交代のときか サンライズアースのマクリに期待/長岡一也

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2025年05月03日 12:00  netkeiba

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長岡一也さん(フリーアナウンサー)
【長岡一也=コラム「競馬白書」】

◆上位人気馬のスタミナと実績に注目

 天皇賞(春)は、数あるGIレースの中でもこの距離3200米に魅力がある。もとめられるものが多く、スタミナだけでなく、どんな流れにも対応できるスピードや瞬発力、ペースが緩んでも我慢が利く精神力も必要だし、実に様々だ。

 3000米以上の好走歴がなによりも重要で、この10年、同年の阪神大賞典を勝った馬が4勝もしていて、他に2着が2回、3着も2回と圧倒的に走っている。これに長距離のGIレースで活躍できた馬を加えて考えるのがセオリーとなっている。

 この10年で1番人気馬が4勝して、2番人気馬が5勝、3番人気馬が1勝と、全て上位人気馬が勝っており、スタミナ自慢が揃った中でも実績のはっきりあるものに注目するレースと決めていいだろう。

 ステップレース別に見てみると、阪神大賞典組が4勝2着6回3着5回と多く、次いで前走日経賞組が2勝2着1回3着2回、大阪杯が2勝2着1回、あと有馬記念、AJCCからのものが1勝ずつとなっていて、前走ダイヤモンドSだったものは2着と3着が1回ずつで勝ってはいない。

 今年の顔ぶれを見ると、王者不在と言っていいだろう。昨年、ダイヤモンドS、阪神大賞典、そして天皇賞(春)と3連勝で頂点に立ったテーオーロイヤルが態勢ととのわず、実戦復帰が今秋以降の見込みということで、どうやらステイヤーも、新旧交代のときに来ていると見たい。

 そこでまず目が行くのが4歳馬のサンライズアースだ。3勝クラスの身で格上挑戦だった阪神大賞典で6馬身差の勝利。超スローの中、向正面からマクリ気味にロングスパートを決め、上がり3ハロンを最速でかけ抜けていた。初めての3000米だったが、スタートが出るようになりレースがしやすくなっていると関係者は述べている。昨年の日本ダービーで4着と力はあったが、気性の難しさがネックになっていた。スタミナの不安はないし、ゆったり走れる京都は合っている。

 これを追う4歳馬がヘデントールだ。昨年夏、条件戦を強い競馬で連勝して菊花賞で2着と、長距離戦での飛躍が期待される。その前走は出遅れながら道中で動いていく操作性の高さをみせており、復帰戦のダイヤモンドSでは4角で先頭に立つ積極策で4馬身差で勝っていた。トビが大きいので京都の外回りコースは合っている。

 この4歳馬2頭に対するのが、GI実績のあるブローザホーンとジャスティンパレスの2頭の6歳馬だ。ブローザホーンは昨年の2着馬で、宝塚記念でGI馬になっていた。その後精彩を欠いたが、前走で復調の気配がみえている。ジャスティンパレスは一昨年の覇者。GIでは大きくずれのない競馬をしており、大阪杯をひと叩きして、これも復調してきた。ともに実績のある舞台で期待したい。

「スタミナで つかんだ春の 大勲章」

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