《食費を今すぐ下げる買い物術》ネットスーパーはソン!専門家3人が教えるプロ技6

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2025年05月03日 13:10  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

食費を下げる買い物術に注目 ※写真はイメージです

 新年度に突入し、4月から多くの食品が値上げされた。民間の調査会社「帝国データバンク」が主な食品メーカーを対象にした調査によると、4月1日を皮切りに値上げされた食品は、4000品目を超えるという。

値上げラッシュはしばらく収まらない

「値上げされた主な品目は、みそやドレッシングなどの『調味料』、缶ビールやコーヒーなどの『酒類・飲料』、ハムやソーセージ、冷凍食品などの『加工品』です。人手不足による人件費の高騰や、原材料費や輸送費などのコストが高騰しているのが、主な原因と考えられます」

 と話すのは、ファイナンシャルプランナー(以下、FP)で節約アドバイザーの丸山晴美さん。また、同じくFPの安部智香さんは、この値上げラッシュはしばらく収まらないのではと予想。

「円安で輸入品が高騰しているのも、一つの原因です。このように、値上げラッシュは原因が一つではなく、いろいろな要因が絡み合っているため解消がむずかしく、今後も食品をはじめ、生活に直結するものの値上げは続くと考えられます」

 押し寄せる価格高騰の波に打ち勝つには、この値上げを「一時的なもの」としてではなく、「新たな生活コスト」として捉え、家計の消費を見直していく必要があると、FPの伊藤江里子さん。

「昨年末から今年の春にかけて食品の値上げは続いているので、この期間にどれくらい食費が増えたのか把握し、支出を見直すことが大事。そのうえで、つい買いすぎてしまうものはセーブしたり、こだわりのない調味料はプライベートブランドに切り替えるなどの工夫が必須です」

 とはいえ、すでにできる節約はしているつもり……。お金のプロたちは、どのようにコストを抑えているのか。

「お米の高騰が続く一方で、主食のうち意外と値上げ率が低いのが、小麦やパスタなどの乾麺。わが家では、業務スーパーの1kg約200円の強力粉を使い、パンやピザを手作りしてお米の消費スピードを落としてます」(丸山さん)

 安部さんも、うどんやそうめんなどをストック中。

「週に2日程度、主食を麺類に。冷凍うどんも値上がりしているので、安い時に生麺のうどんをまとめ買いして冷凍庫にストック。気温が上がってくるこれからは、ツルッと食べられる麺類がおいしい時季。節約肉である鶏むね肉などを活用した、麺レシピをリサーチしておくことも」

 また、節約を意識しすぎてストレスをため、衝動買いをしては本末転倒。適度なご褒美も大切だ。

「月に2回までは外食OKなどルールを決めてガス抜きをし、ムリなく続けるのが結果的に家計の出費を抑えることにつながります」(伊藤さん)

お金と暮らしの専門家が教えるプロ技6

「米」より安い「乾麺」中心のメニューを増やす

「お茶碗1杯分のご飯の量は約150g、精米で約65gとなり、5kgで約77杯分。4月現在、精米5kgの価格が4000円ほどで販売されており、ご飯1杯あたりの米代は約52円です。乾麺のパスタは、例えば業務スーパーのパスタ500gだと、約125円で販売されており、1人分の乾麺量100gの場合、約24円。円安の影響で値上がりしていてもこれは安い。週に2〜3日『乾麺』をメインにすれば、米の消費量を減らせて節約に」(丸山さん)
業務スーパーでは、パスタ500gが約125円、そうめん800gが約198円とかなりお買い得(2025年4月現在)

「ふるさと納税」を積極的に活用!

払うはずの税金が、お米や野菜など家計に助かる食材にかえられるふるさと納税も要チェック。「返礼品は『さとふる』などのHPでいつでも見ることができ、3〜5kg単位のお肉もあるので、食費を浮かせるのにうってつけ。控除を受けるには確定申告か、ワンストップ特例制度などの利用が必要ですが、例えば3万円の寄付をした場合、1万円分程度の返礼品をもらうことができ、自己負担分の2000円を引いた2万8000円の税金が還付や控除されるので、多少手間でもやる価値アリです」(丸山さん)

「事前準備」でムダな買い物を防ぐ

買い物に行く前の事前準備がムダ買い防止に有効。「買い物に行く前に冷蔵庫の中身をチェックし、買い物リストを作って大体の予算を決め必要な分だけ財布に入れましょう。メモ代わりに冷蔵庫の中身をスマホで撮影しておけば、余計なものを買わずに済みます」(伊藤さん)。「食費の中で何にお金を使っているのか把握して、自分の買い物の癖を知るのが大事です。つい買っているものはないか把握してから買い物に行くと、ムダ遣いが減ります」(安部さん)

特売品は「冷凍貯金」して消費

節約食材として優秀な『鶏むね肉』や『豚こま肉』は、特売日にまとめ買いして下味をつけてから冷凍しておくことで、購入した食材を長持ちさせ、調理時の負担も減らせる。「例えばカットした肉と玉ねぎを焼き肉のたれなどであえてから、保存用袋に入れて冷凍します。朝のうちに冷蔵室に移しておけば、夜は焼くだけの『冷凍貯金』ができるのです」(丸山さん)。きのこや旬の野菜なども、値段が安い時に冷凍すれば、使う時は凍ったまま加熱するだけですぐに調理できて便利。
大容量のパック肉は、味つけしてから冷凍庫に。きのこや野菜も「冷凍貯金」(写真提供、丸山さん)

「ネットスーパー」は「マイルール」を守れないとソンする!

ネットスーパーの利用は節約にいいの?「時間をかけて必要なものを選べるので予算管理がしやすく、衝動買いを防げます。交通費やガソリン代の節約にも」(伊藤さん)。一方で「マイルール」を決め守れないとソンしてしまう。「今週はネットスーパーを利用すると決めたら、『買い忘れがあっても実店舗には行かない』とルールを作るのが大事。でないと、買い物の機会が増え、ムダ遣いにつながります」(安部さん)。また、広告の品や見切り品が買えないケースが多いので、かえって割高に感じることも。

「調味料」は「PB商品」で出費を抑える

4月から2034品目が値上げした、しょうゆなどの調味料。毎日使い消費量も多いからこそ、見直しが必須だ。「おすすめは大手スーパーやドラッグストアが販売しているプライベートブランド(PB)商品の活用。同等品質で価格が割安なものが多いです。特にこだわりのない調味料は、これを機に切り替えるのも。また、イオンなどの大手スーパーでは、毎月●日は特売日など決まった日に割引をするので、調味料の値引きがされる日ならそこでPB商品の調味料をまとめ買いしてもいいですね」(伊藤さん)

丸山晴美さん 節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナー・消費生活アドバイザー。節約や貯金、運用方法など、お金にまつわる著書多数。監修を務めた『年間100万円!がんばらなくても貯まるお金の習慣』(宝島社)も発売中

伊藤江里子さん 「ハナマルキャリア総合研究所」講師・カウンセラー。金融商品を取り扱わないファイナンシャルプランナーとして、ライフプランやキャリアに合わせたお金の相談実績多数。女性を対象にした講座の講師も務める

安部智香さん 「安部智香ファイナンシャルプランニングオフィス」代表・ファイナンシャルプランナー。お金にまつわる個別相談・執筆業に加え、セミナー講師としても活躍中。著書に『幸せなお金持ちになるマネーレッスン♪』(パブラボ)などがある

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