チャーチルダウンズ競馬場(c)netkeiba 現地時間5月3日(土)にアメリカ・ケンタッキー州のチャーチルダウンズ競馬場で行われるケンタッキーダービー(3歳・米G1・ダ2000m)。その盛り上がりや競走タイムから、“スポーツの中でもっとも偉大な2分間”などと称される。今回は日本からアドマイヤデイトナ、ルクソールカフェの2頭が参戦。スキーキャプテンの挑戦から30年、ついに悲願達成なるか注目される。
今年は有力候補が前哨戦で軒並み敗れたことや、フロリダダービーを制したタッパンストリートが戦線離脱したことで、混戦模様といわれている。先のプリークネスS、ベルモントSに向けても見逃せぬ一戦。三冠に名乗りを上げるのはどの馬か。発走予定は日本時間の4日(日)7時57分。主な出走予定馬は以下の通り。
■ルクソールカフェ(牡3、日・堀宣行厩舎)
父アメリカンファラオは15年の米三冠馬。日本でダートGI級3勝を挙げたカフェファラオの全弟にあたり、アメリカ・ケンタッキー州で生産された。昨夏のデビュー戦は4着、続く未勝利戦は2着だったが、ひと息入れて立て直し、11月の東京で初白星を飾ると素質開花。黒竹賞を5馬身差、ヒヤシンスSを半馬身差、伏竜Sを5馬身差で制し4連勝中。重賞初挑戦が米G1最高峰の舞台で楽な戦いにはならないが、日本国内での走りや血統面からは期待が大きい。生まれ故郷でビッグタイトルをつかむか。
■アドマイヤデイトナ(牡3、日・加藤征弘厩舎)
昨秋に東京ダ1600mで迎えたデビュー戦は4着。以降も東京のダートマイル戦にこだわり、2戦連続2着と見せ場をつくったのち、4戦目で待望の初白星を手にした。続くヒヤシンスSは出遅れもあり4着に敗れたが、果敢にもUAEダービーにチャレンジすると、今度は好スタートから終始ハナを譲らず初タイトル。終始競り込まれてハイペースにも見えたうえ、直線で他馬に出られるシーンもあったが、驚異的な粘り腰を発揮した。海外の速いダートは合っている。重賞制覇の勢いそのままに快挙なるか。
■ジャーナリズム(Journalism、牡3、米・M.マッカーシー厩舎)
戦前には各国のブックメーカーで1番人気に支持された。24年10月の初陣は3着に終わったが、2戦目で2ハロン延長するとレースぶりが良化し、2馬身半で初勝利。以降、するどい末脚を武器にロスアラミトスフューチュリティ、サンフェリペS、サンタアニタダービーと重賞3連勝を飾っている。昨年のケンタッキーダービーは最初の400m地点で8番手、18番手、16番手の3着で決着したように、同レースは差し馬向きの流れになることも多い。それだけに末脚確実な本馬は、馬券的にも注目したい一頭となる。
■ソヴリンティ(Sovereignty、牡3、米・W.モット厩舎)
デビュー戦は4着、続く未勝利はクビ差の2着も、3戦目に重賞のストリートセンスSを選び、2.43倍の1番人気に推される。すると、ファンの期待に応えて5馬身差で初勝利を飾り、一躍ケンタッキーダービー戦線に名乗りを上げた。ファウンテンオブユースSもゴール前に強襲して連勝。フロリダダービーではタッパンストリートの粘り込みを許したが、同馬の回避もあり評価はさほど落としていない。世界的競馬組織ゴドルフィンにとって初制覇がかかる一戦。同馬主のイーストアベニューとともに悲願Vを狙う。