
前回からの続き。俺(ユウキ)は妻のアサカと息子のタイチとの3人暮らし。現在実家では母がシュン兄の家族と一緒に暮らしている。大型連休には例年、ケン兄の家族と予定を合わせて一緒に帰省することにしていた。新しくなった実家は上げ膳据え膳で居心地も最高だ。普通なら夫の実家なんて嫌がりそうなのに、アサカも喜んで一緒に帰省をしてくれてありがたいかぎりだった。それなのに今回の帰省ではシュン兄の嫁であるユリさんがキレはじめた。不機嫌そうなオーラにアサカは泣き出し、せっかくの帰省をめちゃくちゃにされて心底腹が立った。



怒りのやり場が見つからないまま、俺は母さんにも実家で同居しているシュン兄にも連絡をすることはなかった。そして大型連休から半年後……。俺は年末の実家帰省について考え、予定を合わせようと思ってケン兄に連絡をした。


ケン兄は「ユリさんが怒るのも無理はない」と手のひらを返したような態度だ。まるでエマさんとユリさんが結託して、うちのアサカだけ仲間外れにしているみたいじゃないか……。イラっとした俺は、シュン兄に電話で詰め寄った。

未だに何でユリさんが怒っているのか、俺には理解できない。実家でいつもどおり過ごしているだけなのに、勝手にキレて不機嫌な感情をまき散らすユリさん。むしろ「かまってちゃん」なんだなくらいに思っていた。
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けれどシュン兄の言うとおり確かに「母さんに会う」ことが目的であれば、たまにはこっちに来てもらうのも悪くないのかもしれない。だから快諾したんだけれど、そのことを話すとアサカはものすごく怒ってしまったのだった。
【第10話】へ続く。
原案・ママスタ 脚本・渡辺多絵 作画・りますけ 編集・井伊テレ子
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