<バレーボール大同生命SVリーグ男子:サントリー3−0愛知>◇プレーオフ決勝◇第2戦◇5日◇LaLa arena TOKYO−BAY
レギュラーシーズン(RS)2位のサントリーが、SVリーグ初代王者に輝いた。同4位の愛知にストレート勝ち。セットカウント0−2から逆転でものにした第1戦から連勝で優勝を決めた。前身のVリーグから連覇となって、通算11度目の日本一。全日本選手権との2冠を達成した。今季イタリアリーグからサントリーに加入した高橋藍(23)が、最優秀選手賞(MVP)を受賞。攻守にわたる活躍で頂点に導いた。
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初代王者の立役者となったサントリー高橋藍は、優勝会見で言葉に実感を込めた。「最初から初代王者になるのは自分の責任でもあったし、チームとしての目標でもあった。ここをしっかりと勝ち取れたことが大きい」。安堵(あんど)感と達成感が入り交じった。
集大成の一戦に、全てを賭した。第1セット(S)から、第1戦のリプレーを見るかのようなジュース戦。愛知に3度のセットポイントを握られた。それでも28−27の緊迫した場面で自ら強打をたたき込み、セットを奪取。第3Sは10−13の劣勢からバックアタックで一気に流れを引き寄せた。アタック決定率71・4%で18得点を記録。長い長いシーズンの最終戦を笑顔で終え、「今日、今季一番良いバレーが出せたんじゃないかな」と胸を張った。
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昨季はセリエAで日本人2人目の決勝を経験。リーグの“顔”としての期待を一身に背負い、史上最高レベルの年俸1億円超の契約で入団した。だが、開幕当初は日本特有の徹底された守備システムに苦戦。昨年から悩まされる左足首痛にで数試合の欠場を余儀なくされた。「最初はすごく自信がなかった」と落ち込んだが「みんなを信じて戦えばいい」と前を向き、戦うごとに頼もしさを増した。
優勝は「次のステップへの通過点」という。次。それは、世界一への挑戦だ。セリエAと比較し「間違いなく日本のレベルは高まっている」とする一方で「1点を取ることに対してはもっともっとこだわっていかないといけない」と改善点はある。まだ長い旅路の途中。背番号「12」が、リーグとともに真の頂きに挑む。【勝部晃多】
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