ブルペンで投球練習するロッテ・高野脩汰[撮影=岩下雄太] 「今のところはリリーフで期待していただいているので、まずはどんな場面でも0で帰って来れるようにチームの勝利に勝ちに流れを持って来れるように。しっかり自分の力を発揮できるようにしていきたいです」。
ロッテの高野脩汰が5日、一軍再昇格を果たした。開幕一軍を掴み、3月29日のソフトバンク戦、4−4の6回に登板し2回をパーフェクトリリーフでプロ初ホールドを記録。4月3日のオリックス戦では、0−0の2回一死満塁の場面で、危険球退場で降板した先発・石川柊太の後を受けて登板し、3回2/3を投げ、4被安打、5奪三振、無失点の好投を見せた。
2試合・5回2/3を投げ、2ホールド、8奪三振、0与四球、無失点、防御率0.00の投球も、翌4月4日に一軍登録抹消された。一軍で抑えていた中で、ファームでの調整。どういったことを意識してファームで過ごしていたのだろうかーー。
「調子を落とさずにキープで迎えるのもそうですし、上で試せなかったスライダー、曲がり球を試すいい時間になったのかなと思います」。
スライダーも「試合で打ち取れていますし、感覚も上がってきている。使っていきたいなと思います」と自信を持って投げられている。
一軍の打者から三振の山を築いた独特な軌道を描くフォークに関しても、「ずっと変わらずきていますし、真っ直ぐもいいですし、状態としては悪くなく調整できています」と話した。
一軍では三振を多く奪っていたが、ファームでは、4月16日の楽天二軍戦と4月29日の巨人二軍戦では、いずれも1イニングをわずか8球に打ち取るなど、少ない球数で抑える登板もあった。
「ストライク率を上げるというか、3球勝負で行く。自分はビハインド展開、試合を2番手先発で迎えることが多いので、先にストライクを取って有利なカウントに持っていくというのはずっと意識してやってきた中での少ない球数かなと思います」。
また、ファームの映像を見ていると、投球テンポも早かった印象を受ける。「もともと早く投げたいというか、リズムを大事にしているので、早めているわけではないんですけど、いい時こそポンポンいけているのかなと思います」と教えてくれた。
開幕前は先発ローテーションを目指していたが、シーズンが始まってからはリリーフ。それもロングリリーフ、1イニングなど様々な場面で投げている。
「先発でも中ロングでも短いイニングでもワンポイントでも、どこでもやれると思っている。どういう起用であれ、自分の球を投げるだけかなと思っています」と頼もしい言葉。チームに流れを呼び込むような投球で、貢献して欲しいところだ。
取材・文=岩下雄太