米財政赤字、一段と悪化へ=関税収入や政府縮小は持続不可能―専門家

1

2025年05月06日 08:01  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

インタビューに応じる米シンクタンク「アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)」のシニアフェロー、ジェームズ・カプレッタ氏=4月7日、ワシントン
 【ワシントン時事】米シンクタンク「アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)」のシニアフェロー、ジェームズ・カプレッタ氏は、トランプ大統領と与党共和党が進める大規模な減税で、「財政赤字は一段と拡大する」と警告した。5日までに時事通信のインタビューに応じた。

 トランプ政権は、関税引き上げによる収入増や政府機関の規模縮小などで、減税に伴う財政赤字の増加を抑える考え。しかしカプレッタ氏は、関税にせよ政府縮小にせよ、議会承認などを経ておらず「違法だ」と明言した。

 関税については、ある程度長期にわたって維持できたとしても、「実質的には売上税のようなもので、歳入のベースを(法人税や所得税など)他の税収から関税に移しているにすぎない」と指摘。法的にも経済的にも「持続可能ではなく、関税を将来的な財源とするのは間違いだ」と断言した。

 また、トランプ氏に近い実業家イーロン・マスク氏が率いる「政府効率化省(DOGE)」が音頭を取って進める支出カットも、あくまで「議会による承認や法案可決が必要だ」と述べた。

 一方、トランプ政権とDOGEによる政府職員の大量解雇に関しては、違法な場合が多いとしつつも、一度離職した職員を復帰させ、組織の再構築を図るのは難しいと指摘。結果的にトランプ政権の人員削減の規模は「(歴代政権の)これまでの取り組みよりも大きくなる」と予想した。 

このニュースに関するつぶやき

  • とは云え利権と結束した官僚機構は放っておくと無限に増殖していくから見直しと間引きのプロセスは必須なのよね。寧ろ絶望的な状況なのは我が国w
    • イイネ!1
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

ランキングトレンド

前日のランキングへ

ニュース設定